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(解説)アフターコロナ時代の賃貸不動産会社向け経営戦略


カテゴリ:
コンサルティングコラム

 
いつもありがとうございます。船井総研の宮下です。
賃貸不動産ビジネスでの「マネジメント力アップ」を
専門とする経営コンサルタントです。
強い組織づくり、社長がいなくても回る組織づくりをお手伝いしています。

3月以降、出張で全国各地におじゃましていますと
街を行く人の数が全然違ってきています。
明らかに「アフターコロナ」の流れを感じます。

2020~2022年の3年間にわたって
世界規模で人類を行動制限したコロナショックは
世界大戦レベルで私たちの行動様式を変え、
「意識」を変革して去っていきました。

この嵐の間に起こったこと。
この嵐のあとに残ったもの。
そこに注意深く目を凝らすことで新しい流れが見えてきます。

コロナ以前、コロナ以後では「時流」が全然異なります。
その時流を正しく知ることで、今後の対処方法が見えてきます。
今回のコラムでは、そのあたりの解説をしてまいります。

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【今回お伝えしたいこと】
1.「無人化」と「コンシェルジュ化」
2.賃貸不動産ビジネスでの無人化とコンシェルジュ化
3.トップ自ら率先垂範することの重要性
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1.「無人化」と「コンシェルジュ化」

日本を含めた先進国の多くは、「人口減少」「成熟化」の段階にあり、
「モノ余り」で「ありふれた」「飽和状態」が通常化しています。

あらゆるものが出尽くして、特に足りないものがあるわけでもなく、
新しく出てきたものにも「既視感」があってワクワクするわけでもなく、
たまに出てきた「新しいもの」にはワッと群がって一瞬で消費し尽してしまう社会。

そんな社会のなかで「価値が高いもの」の基準は
新しさ、高価格、希少性 などによって決まらず、
「私に合うもの」という基準で決まるようになります。

私の性格、私の背格好、私の好み、私の悩みなど、
「私の状態に合わせて、不足する内容を満たすもの」が
価値を持つようになります。

ですから、販促/広告では
・○○なあなたに合うもの
・○○な方におすすめ

などと、対象を限定して
個別にアプローチする手法が当たるようになりますし、

商品/サービスにおいても
・朝用コーヒー
・R65の旅行プラン

などと、範囲や対象を限定して開発されたものが当たるようになります。

さて、そうなると、営業/接客においては、
相手の状態を把握して不足しているものを特定し、
ピンポイントでマッチングする商品/サービスを提供する

・問題解決型セールス
・コンサルティングセールス

などと呼ばれる手法が求められるということになります。

これは困ったものです。
だって、手間がかかります。
しかも、培った経験と高度な技術が求められます。
しかも、そこに当てはまる人員って、数多くいるわけではありませんよね。

さらには、多くの「ありふれたモノ」の販売でも、スタッフは必要です。
ほとんどのモノがありふれているわけですから、その販売機会も多くなりますし、
そちらに従事しなくてはならないスタッフ数だってたくさん必要になります。

にも関わらず、ありふれたモノの価格はデフレ化していきますから
多くの利益を得ることができません。どんどん儲からなくなっていきます。

なんだか四面楚歌です。笑
下手をすれば絶体絶命かもしれません。
あらゆる商売がどんどん赤字になっていきます。
どうしたら、ここから抜けだせるでしょうか?

しかしながら、賢明な皆さまは
その対応を思いついていらして、
既に実施されている方もいらっしゃることでしょう。

その答えが、「無人化」と「コンシェルジュ化」です。

・ありふれた商品の販売: 無人化
・個別対応が必要な販売: コンシェルジュ化

というように「使い分ける」ことが必要です。

歴史を振り返れば、第一次世界大戦前までは
食品販売でも「対面」が一般的でしたが
そこに「セルフサービス」で商品販売する「スーパーマーケット」が現れ、
いつの間にか一般化しています。

いまでは接客どころか精算:レジも無人化が進んでおり、
皆さまもユニクロやコンビニなどで経験されているかと思います。

賃貸不動産ビジネスにもこの波はやってきます。
というか、先進的な取り組みをしている会社では
すでに「当たり前」になってきています。

2.賃貸不動産ビジネスでの無人化とコンシェルジュ化

賃貸不動産ビジネスでの無人化とコンシェルジュ化の例をお伝えします。
デジタル対応で無人化を増やし、そこで浮いた人員をコンシェルジュ化に投入します。

顧客との接触頻度が多いけれど利益率の低い仕事: デジタル化・無人化し、
接触回数は少なくとも利益率の高い仕事: 個別化・コンシェルジュ化して
「粗利ミックス」でトータルでの利益率を確保します。

【賃貸仲介】
・無人化: 物件紹介・説明、メール/チャットでの初期接客
 ⇒物件画像+コメント、物件紹介動画+テロップで実施
  掲載場所は、物件ポータルサイト、各種SNS、自社WEBサイト
  さらには、来店前の接客をメール/チャットを中心に実施

・コンシェルジュ化: 来店後の物件現地確認、マッチングレベル確認
 ⇒引っ越し後の新生活にマッチする物件となっているか?を
  ファーストヒアリング、クローズヒアリングを組み合わせて確認

【賃貸管理】
・無人化: LINEグループでの報連相
 ⇒日常の各種報告・連絡は、オーナーごとのLINEグループで実施
  経度な相談は、LINE+電話で実施

・コンシェルジュ化: 訪問してコミュニケーション
 ⇒管理物件オーナーのなかで、複数棟を所有していて
  資金繰り、節税、工事などでお困りが発生する方は上位2~3割
  そういう方々には毎月訪問してコミュニケーションを取る。
  

いかがでしょうか?
前提として理解しておかねばならないことは
「不要な接客はストレスである」ということです、

不動産会社の方々が「よかれ」と思って
重点を置いている「営業/接客」は
世間的にはストレス・プレッシャーでしかなく、
その場面を「必要最低限」に抑えて上げることが
「選ばれる会社」「儲かる商売」に繋がります。

価値観の大転換(=パラダイムシフト)が必要ですよね!
営業/接客を主役と考え、そこを柱とした商売の仕組みをしていると
世の中のニーズからはかけ離れてしまう!!ということです。

慣れていない意思決定をする際にはアドバイスがほしいですが、
分かりきっていること・想像がつくことの場合には
自分のタイミングで、自分で判断したいのが現代社会です。

コンビニ、ファーストフード、ガソリンスタンドなど、
日常のヒトコマで、手早く安く済ませたいことは
皆さんも自分で商品を選んだり精算したりしますよね。

同じレベルで、賃貸不動産ビジネス(賃貸仲介・賃貸管理)を
考えていくと、今後30年も勝ち残れる会社になれると思います。

3.トップ自ら率先垂範することの重要性

今回お伝えした
アフターコロナ後の「パラダイムシフト(価値観の大転換)」は
ほんの一例です。

合わせて、次のような大変化が押し寄せます。

・情報の蓄積、活用に関する変化
・仕事のシェア、分担に関する変化
・集客でのチャネルミックスに関する変化
・社員の採用、育成に関する変化
・個からチームへ、集団から個への変化
・総合化から専門化への変化
・グローバル化(集中)からローカル化(分散)への変化
・マーケティングのマクロからミクロ、1対1への変化
・所有から使用への変化
・数から率への変化

などなど、お伝えしきれないほどの変化です。
この変化を、現場での個別対応で乗り越えようとしてもうまくいきません。

ただ、いずれも、誰も経験したことがない変化ですが、
顧客思考、未来思考、ゴールからの逆算思考で
「全社的視点」で判断していけば乗り越えていける内容です。

しかし、この判断ができるのは社長だけしかいません。
全社的視点で仕事を見ている方は、社内に社長しかいないからです。
才能の違いもありますが、一番大きな要因は「立ち位置」にあります。

部門長の方、専門職の方は、
そこの立ち位置から見える範囲の責任を負うことが役割であり
それが正しい姿ですから、そこを嘆いても意味がありません。

仕事のやり方をイチから見直すような変化で
せっかく組んできた「仕組み」を作り直さなくてはいけない変化ですが、
社長自ら率先垂範することが「最も効果的」「最も効率的」な対応です。

この大変化を、トップ自らの率先垂範で
大チャンスに変えていただけましたら幸いです。

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オンライン時代に合わせた大改革が求められるアフターコロナ社会。
すでにその対応を進めている会社が行なっている
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宮下 一哉

1973年生まれ、神奈川県出身。
2002年に船井総研入社し、賃貸管理会社向けの
コンサルティングに20年超従事している。
「マーケティング×マネジメント」視点での
総合的な差別化戦略構築により
「100億×100年企業づくり」をサポートし、
大手・中堅企業から全国各地の地域一番店の
コンサルティングを担当。
「ビジョン経営」「DX」の推進などによる
社内一体化や高収益体質化を進めていく手法が
好評を得ている。
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