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【時流解説】「法改正」「オンライン化」「賃貸サブスクリプション」「組織づくりファースト」のキーワードで読み解く!今後10年の賃貸管理ビジネスの未来戦略

船井総研の宮下です。いつもありがとうございます。
賃貸不動産ビジネスを専門とする経営コンサルタントです。

あと数日で6月が終わろうとしています。
2020年が始まって、あっという間に半分が終わります。
今年はもう、何だかいろいろありすぎて速いですね。笑

この2ヶ月くらい、かなり忙しい毎日を過ごしていました。
コロナショック対応のための「経営者さま応援WEBセミナー」には
沢山の皆さまに視聴いただき、多くのご相談をいただきました。
また、先日書いたコラムに沢山の反響をいただきました。

【2020年下半期の大不況は「オンライン化」「仲介初期費用0円」「賃貸不動産版サブスクリプションモデル」の3つで対応する!】
https://fhrc.funaisoken.co.jp/chintai/column/13877.html

そのあたりでお伝えしてきた内容を踏まえ、今回は現時点での総括として、
今後の時流に関してコンサルティングの現場で感じていることをお伝えしてまいります。
ちょっと長めになると思いますが、最後までお付き合いいただけましたら幸いです。

【コロナショックによる大不況の第1波は、これから始まる】
さて、なんとなく「ひと段落」したかのように思えるコロナショックですが、
その本番は2020年下半期から「大不況の第1波」としてやってきます。
そして、この波は徐々に大きくなります。

私たちが生活していくうえで本当に怖いのはコロナウィルスでなく、
コロナウィルスによって受けた心理的影響から生じる消費者行動であり、
それは「時流」となって景気・不景気に大きく左右してきます。
これから起こるのは「実体を伴う大不況」です。

安倍政権による「給付金バブル」は既に地方都市でも影響が出ており、
最も厳しいはずの飲食店において「お金が余っている」という状況が発生しています。
補助金・給付金のほかに「特別融資」が多く出ており、
お金を借りやすくなっている状況があります。

また、賃貸不動産オーナーのなかには「今月の賃料送金を半分にしてほしい」
といった要望を賃貸管理会社に対して出してくるケースもあると聞いています。
もはや詐欺行為ですよね。。うっかり、善意の社員さんが対応してしまったら、
知らぬ間に詐欺に加担してしまっているなんてことも起こりそうです。
(ご注意ください!)

「空前絶後の規模、世界最大の対策」は、
各法人において「未来に向けた肉体改造」のために使用されるならば
コロナショックを契機とする社会構造転換に繋がっていくのですが、
そうではなくて、当面の延命処置に使用されることが多いのではないではないでしょうか。

結果、1~3年の間に次々と
・手持ち資金を使い果たして倒産続出
・銀行が貸したお金は返ってこない
・政府が支出したお金は有意義に使われない
・その後処理にまた税金投入

なんていうようなことが発生していくと思われます。

その是非については、ここでは論じません。
いろいろ起こりますが、それでもここが私たちが暮らす場所ですから、
「できること」「できないこと」を整理して、どんな未来をつくるかが大事です。

なにが起こるのか?を捉えておいて、そのなかで自社にとって最適な未来をつくる。
未来からさかのぼった時に「大きな転換点」となる2020年からの「今後10年」を
どんな戦略を描いて、主体的にどう切り拓くかが勝ち組・負け組の分かれ目となります。

船井総研の創業者である舩井幸雄は、企業の業績を上げる方法は2つだと言っていました。
1つは「時流適応」であり、1つは「原理原則」です。
どちらかに従えば業績はあがり、両方に従えば業績は大きく上がるというわけです。

そして、いまは時流の大転換期。
古い価値観がなくなり、新しい価値観が生まれていくときです。
言い換えれば、古い商売がなくなり、新しい商売が生まれていくときです。

そのような時期においてまず考えるべきは「時流適応」です。
なくなる商売のなかで原理原則を守るより、沈む船から進む船に乗り換えることが重要です。

あなたの商売は、いまどのような状況でしょうか?
ここ数年、上がり調子でしょうか?下がり調子でしょうか?
いま、自社の強みを大事にしながら、新しい戦略を描く時期に来ています。

【賃貸不動産市場におけるコロナショックの「出口戦略」をどう描くか?】
平成29年における不動産業界の市場規模は「約43兆円(財務省「法人企業統計調査」)」です。
不動産市場は「国内4番目」の大きな市場規模(※)であり、国土交通省による「不動産業ビジョン2030」が発表されていることなどから、「国策事業」として認識されていることが窺えます。要するに、国のビジョンによる施策の影響を大きく受ける業種であるということです。

(※)日本国内の市場規模ランキング・・・1位:自動車業界、2位:建築業界、3位:医療業界

賃貸不動産業に関して、ここ数年で国が変えてきた法律(=国の施策)としては、
相続税法改正(2015年)、民法改正(2020年)、賃貸住宅管理適正化法成立(2020年)
などが主なところです。

■法改正と関連する日本国内の時流
==========================================
・団塊世代すべてが後期高齢者に突入し「大量相続」時代が到来
・生産緑地制度の期限満了問題
・連帯保証の極度額設定から生じる滞納保証サービス利用による入居時費用の増加
・物件の設備故障などによる賃料減額請求への予防対応
・賃借人による修繕負担費用請求への予防対応
・管理業務内容、サブリース業務内容についての明確化
==========================================

当然ながら、これらの時流に適応し、ビジネスチャンスとしていくための対応が求められます。
あなたの会社では、下記のような対策を実施されているでしょうか?

■法改正から生じる時流適応のための対策例
==========================================
□賃貸オーナーの相続対策をサポートするための専門スタッフの配置
□相続対策等の専門サービスの商品化および広告宣伝
□キャッシュフロー指標で賃貸経営状況の適性を判断できるスタッフの育成
□入居時費用を抑えた選ばれやすい物件商品づくり
□入居中の設備故障に対して迅速な対応ができる環境整備
□賃貸管理サービス内容の商品化および広告宣伝
□わかりやすいサブリース契約条項の整備による透明性の確保
□さまざまな管理サービスをワンストップで提供するオーナーズクラブ会員制度の整備
==========================================

また、このような時流のなかで、
コロナショックによる外出自粛要請から生じたステイホーム期間中の生活体験から、
急速に「オンライン化」への対応が求められるようになっています。

オンライン化の流れは、今年から始まるインターネットの「5G」対応と相まって、
急激に加速していきます。しかも、5G対応は都市部からスタートしていきますから、
地方都市との「デジタル格差」が生まれていきます。

あなたの会社では、下記のような対策を実施されているでしょうか?

■求められるオンライン化対応
==========================================
□部屋探し客に対するオンライン接客対応の通常化
□オンライン接客対応の質向上のためのパノラマ写真に物件撮影強化
□Googleマップなどの利用による物件周辺環境説明のためのロープレ実施
□オンライン接客で受けることができるサービス内容の動画による告知
□物件オーナーの新規開拓のための動画プロモーションの強化
□物件オーナーとのオンライン商談ができる環境整備と告知
==========================================

オンライン化の拡大は「距離のデメリット」を解消してしまいますから、
地方都市の賃貸物件オーナーが、最適な賃貸経営のためのアドバイスを受けるために
潤沢なノウハウや最新情報を持つ都市部のアセットマネジメント会社と契約する
といった流れが出てくることが予想されます。

逆に、オンライン化の拡大は、
人口が集中する都市部でのコロナウィルス感染者の拡大を回避するための
「郊外エリアへの脱出」を加速させますから、新たなチャンスも生まれます。

■オンライン化によって生じている新たなビジネスチャンス
==========================================
□別荘エリアでの物件購入が増えており、「別荘地バブル」の恩恵を受けている会社が増加
□在宅ワークや、在宅スタディなどに対応できる設備を備えた賃貸物件のニーズが拡大により、
「在宅ニーズ対応のための追加設備工事」の提案強化で売上アップ
□「在宅ニーズ対応物件」による新たな入居者の獲得に成功している会社の増加
==========================================

いかがでしょうか?
まだ対応されていないことがありましたら、是非とも、こういった時流を捉え、
自社の成長の起爆剤としていただきたいです。

さらには、忘れてはならないのは、日本社会の成熟化による「デフレ」の慢性化です。
そして、コロナショックによって不況に陥っていく日本経済のなかで
ますます「モノ余り」が進行し、更にデフレが進んでいきます。

成熟社会・デフレ社会のなかで、
消費者はモノを購入して「所有」することに価値を感じなくなり、
必要なときに必要なだけ「利用」「消費」することに価値を見出しています。

その価値観の転換は「サブスクリプション(=定額制購入)」という
新たなビジネスのカタチを生み出しています。
音楽業界、映像業界、自動車業界、ファッション業界、飲食業界などで、
すでにそういったサービスを利用されている方も多いのではないでしょうか?

その流れは、当然ながら賃貸不動産業界でも求められるようになります。

■賃貸サブスクリプションという新しいビジネス形態
==========================================
□メンバーズクラブ会員となり、毎月の家賃とは別にメンバーズ会費を支払うことで
「入居時費用ゼロ」「退去時費用ゼロ」のサービスを受けることができるプランの登場
□入居者(=メンバーズクラブ会員)への入居中サービス強化により、
退去抑制、自社管理物件のリピート居住、紹介による新たな入居者の獲得
□オーナーズクラブを設立して、毎月の管理料とは別にオーナーズクラブ会費をもらい、
「定額制工事」「オーナー会への招待」「賃貸経営最適化のための各種診断」
「各種特典」などのサービス提供により新たな取引オーナーを獲得
==========================================

こういった新しいビジネスは、これまでの商慣習から離れて、
「キャッシュポイント(儲けるポイント)」を変えることによって生まれてきたものです。

他社と同じ内容のサービスを提供して無用な競争に巻き込まれるのではなく、
他社とは異なるサービス提供で「差別化」し、非競争で成長することができるので
先進的な取り組みをする賃貸不動産会社のなかで拡がっています。

いろいろと新しいビジネス時流についてお伝えしてきましたが、
最後に「実行力のある組織づくり」についてもお伝えしておいたほうがよいでしょう。

ここ数年、大手企業が採用基準のバーを下げていることで、
中小企業では人材の採用がしにくくなっています。

これまでお伝えしてきた「新しい時流」への適応に遅れている会社では、
客数ダウン・手数料単価ダウンによる売上ダウンをカバーするために
スタッフ一人当たりの業務が以前よりも多くなっていたり、長くなっていたりする
傾向が強くなっています。

しかし、今年4月から中小企業にも適応された「働き方改革法」への対応が求められ、
残業時間の制限や有給休暇取得率の厳守なども行なわなくてはいけない状況になっています。
その結果、若手社員や中堅社員の退職に繋がってベテラン社員の業務負荷が増加し、
スタッフが疲弊している会社も出てきてしまっています。

やるべきこと・やりたいことは沢山あるけれど、人手が足りなくて実施できない。
人手不足により、業務縮小、あるいは廃業せざるを得ない状況が生まれています。

こういった状況にも対応していくために、
全国各地の賃貸不動産会社では「組織実行力」を重視した対応がなされています。

■組織実行力を重視した「組織づくりファースト」の取り組み
==========================================
□パート社員の積極的活用
□在宅勤務制度の拡大
□リモートワーク環境の整備
□戦略的なアウトソーシング
□システム導入・RPA導入による業務効率化
□成長戦略のための「未来組織図」「要員計画」づくり
==========================================

社員さんにとっては、会社の成長戦略よりも「自分が働く仕事環境」のほうが重要です。
その部分の計画共有なしには、モチベーションアップや定着率アップにはつながりません。

「嫌ならやめてもらっていいよ」というわけにはいかない時代のなかで、
「組織づくりファースト」の考え方で経営戦略を作らなくてはいけなくなっています。

【コロナショックをビジネスチャンスに変え、自社の成長の機会にするためにやるべきこと】
さて、だいぶ長文となってしまいました。
コロナショック後の出口戦略を解説したく、いろいろとお伝えしてまいりましたが、
いま起こっていること、これから起こることは「コロナ前」から進行していたことであり、
それがコロナショックによって「一気に加速した」だけのことにすぎません。

しかしながら、失われた30年などと言われるように、平成時代は
本来は改革すべき多くの物事が先送りされて残ってしまっていた期間でした。

コロナショックは、その先送り事項を一気に吹き飛ばしていくだけのことです。
要するに、コロナショックが原因で変わるのではなく、
1つのきっかけとなって元々の変化が急加速しているというわけです。

ですから、コロナウィルスが終息しても、この変化は止まりません。
あまりに急加速なので「パラダイムシフト(=価値観の大転換)」と呼ばれていますが、
変わるべくして変わっているだけの話です。

この大転換に対して、
社会的時流、賃貸不動産ビジネスの時流を捉えつつ、自社の強みを武器としつつ、
社員さんとチカラを合わせて乗り越えていかなくてはいけません。

そのときに欠かしてはいけない「1つのこと」を最後の最後にお伝えします。
それが「経営計画書」の作成と共有。必ず行なってください。
計画が社長のアタマのなかだけにある状態では、この危機は乗り越えられません。
一緒にチカラを合わせて戦ってくれる仲間が出てきません。

社長のアタマのなかにある計画を「複数年ベース」でまとめ、
「この指とまれ!」と高らかに社内外に共有し、
その内容に共感してくれる仲間を「同じバス」に乗せて目的地に向かうようにしてください。

社長ご自身のアタマのなかが整理できていない状況でしたら、
是非この機会に書き出して、整理をしてみてください。

その際、「自社の強み」を大事にしてください。
それは他社との差別化の原点となります。

また、どんな会社であってもアレもコレもできませんから、
重点テーマは「1つ」に絞り、やらないことを明確にしてください。

私を含めて船井総研のコンサルタントは
・長所進展
・一点突破
・力相応一番主義

をベースにして事業計画づくりをサポートします。

そのほうが絶対にうまく行くし、確実に成長できます。
このコロナショックの時期に、是非とも実行していただければ幸いです。
(2020年6月29日、文責:宮下一哉)

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