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「表面利回り<実質利回り」!? 時流を捉えたインバウンド住宅宿泊事業
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いつもありがとうございます。
船井総研の有山です。
本日は近年よく耳にする「インバウンド(Inbound)」需要を
うまく捉えたビジネスモデルをご紹介したいと思います。
「インバウンド(Inbound)」とは、日本に訪れる外国人旅行を指します。
皆様もここ数年、外国人旅行者を見かける機会が多いのではないでしょうか。
表1:訪日外国人数の推移
出典:日本政府観光局
日本政府観光局によると、2018年の訪日外国人旅行者数はついに3,000万人を超えました。
今後、日本政府としても成長を見込んでいる巨大マーケットであり、
2020年には4,000万人が、2030年には6,000万人が訪れるだろうと発表しています。
表2:年間客室稼働率の推移
出典:国土交通省観光庁
また訪日外国人旅行客の増加に伴い、ホテル・旅館の稼働率も全国的に上昇しています。
シティホテルの稼働率は約80%と、今後ますます受け皿が足りない状況が予測されます。
外国人旅行客が増え、旅館業が盛況を迎えている一歩で、
日本は深刻な人口減少問題に直面しています。
2025年までに人口は約600万人減少し、50万世帯が減少するといわれています。
今後、住宅・不動産業界が成長をしていくためには、新しいマーケットへのチャレンジが必要です。
そのような時流の中で、インバウンドマーケットに目を向けてビジネスモデルを展開し、
成長を続けている企業の事例をご紹介します。
『外国人旅行者向けの戸建て旅館「宿家」』
東京・台東区のある企業は、2008年までは都内に総合展示場を4カ所展開し、
注文住宅・分譲住宅を主要事業していました。
2017年から始めた外国人旅行者向けの一戸建て旅館「宿家」が
訪日外国人の間で話題となり12ヵ月で22棟を受注、オープンしています。
一泊の平均宿泊料は4万円ほどで、平均稼働率は90%に迫る勢いです。
これはホテルを超える運用率です。
戸建て旅館のため8~10名が宿泊できます。
2名単位のホテル顧客とは非競合であるため、高稼働率で運用ができています。
現在、訪日外国人の平均滞在期間は一週間を超えています。
家族全員または仲間たちと一緒に宿泊したくてもホテルでは部屋が分かれてしまうといった悩みを、
戸建て旅館は解消しています。
訪日外国人旅行者の需要に合ったビジネスモデルです。
今後も拡大する「インバウンド需要」に目を向けた一戸建て旅館業ビジネスモデルが、
異業種の皆様にもヒントになる何かがあればと思います。
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