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賃貸管理部門の業務効率化事例!退去リフォームの業務量1/2、リードタイム1/2で4倍の生産性へ
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退去リフォームの業務量1/2、リードタイム1/2で4倍の生産性を目指す
本日は管理部の業務効率化事例についてのコラムです。
数年前より「不動産テック」のキーワードが流行り始めていますが、
外注や発注の多い退去業務などにはうまく活かされてきませんでした。
関連業者と同じITツールで出来ない、いまだに先方が紙でやり取りしている、など
外部要因で浸透しないことが多かったように思います。
今回は主に物流業界で用いられている、SCM(サプライチェーン・マネジメント)の指標も活用しながら、そんな外部要因に左右されない、効率化事例をお伝えいたします。
1.退去時業務の非効率性
2.工事完工期間が半減した!その取組みとフロー
1.退去時業務の非効率性
まずはこちらの図をご覧ください。
こちらは一般的な退去業務をフローチャートにした図になります。
入居者から退去連絡をもらい、物件の所有オーナー様へ退去の連絡があったことを伝えます。
その後、期日通りに退去立ち合いを行い、入居者負担分を明確にします。
同時に物件のチェックを行い、リフォーム内容や設備提案などを行い、業者へ見積を発注します。
業者から返ってくる見積内容に合わせてオーナー様へ提出する見積書を作成するのですが、
まずこのタイミングで退去後から時間が経過していっていることでしょう。
その後、オーナー様へ提案する中で提案内容が変わることもよくお聞きしますし、
施工箇所の増減が発生するたびに新たに業者に見積を依頼している話も伺います。
管理物件数も多く、業務担当者や工事部門・責任者がいる企業様や
部門を子会社化するなどして持っている企業さまであればそこまで問題はないでしょうが、
管理戸数が少ない会社ほど、当然退去件数も専任を付けるほど多くなりませんので
兼任でやられている会社様も多いかと思いますが、
ここでかなりのリードタイムが取られてしまうと、生産性に大きな影響が出てきます。
冒頭でも触れましたが、
「リードタイム」というのは、物流業界の用語で発注してから納品するまでの期間のことをさします。
物流業界でこのリードタイムの重要性をさしているのは、在庫リスクの最小化かつビジネスチャンスの最大化のためです。
退去業務においては担当者が抱える件数(工事中や提案中案件)を最小化し、
提案数や受注数、受注粗利を最大化するための動きが求められ、
フローは物流業界とは異なりますが考え方は参考になる部分が非常に多くあります。
これを退去業務に置き換えると、
(1)入居者の退去連絡(退去業務の発注/リードタイム発生)
→(2)退去立ち会い・プランニング(退去業務の計画業務・調達業務)
→(3)提案書・見積作成・提案(退去業務の提案業務)
→(4)工事発注(施工業者への生産依頼)
→(5)工事完工(施工後物件の納品/リードタイムの終了)
というステップに分けられますが、
特に(2)~(5)の入居していない期間をいかに最小化するかが業務効率化のためのポイントになります。
2.工事完工期間が半減した!その取組みとフロー
では、どのような状況が理想的でしょうか。こちらの図をご覧ください。
先ほどの図と見比べてもらえると良いかと思いますが、
入居者退去後の業務が工事発注から完工といった2つのフローのみに限定されています。
これは、オーナー様への連絡を怠っている、であるとか、業務を簡略化しているといったわけではありません。
これらすべての業務を退去受付から、退去立ち会いまでの期間内で終わらせているのです。
このフローを実践するためのポイントは大きく3つです。
一つ目は、事例ベースのリフォーム商品であることです。
具体的には、リフォームを行うことでどうなるのか(家賃は?募集期間は?)が見える。
そして感覚だけではなく、人気であることの事実が明らかであることが良いでしょう。
その方法としては
1.リフォーム内容によって、施工後の家賃がいくらになるか松竹梅を見せられる
2.出荷元に事実を確認し、それに合わせたプランを構築する
といった手法が挙げられます。
二つ目は、分かりやすい料金設定が社内にあることです。
単価を示すのであれば、間取りや㎡など、誰がどう見ても一致するものに対してお客様出しの価格設定を行うことが重要です。
ここではオーナー様に承諾をもらうためにより分かりやすい料金設定の仕組みを社内で整えることが必要になってきます。
三つ目は提案時に90%以上承諾をいただける提案アップのポイントを押さえていることです。
さきほど1つ目に出てきた松竹梅プランは人間の心理学的にも、
Yes/Noの心理以外にも松・竹・梅・Noの4つから選ぶ、つまりNoを選ぶ確率を単純計算25%まで下げることに効果があります。
※但し、3つ以上の選択肢は判断をできなくする要因にもなる為3つが良いとされています
また、リフォームの内容がどのようになるかは施工されてみるまで分かりません。
ですので決まるお部屋になるのか不安だというオーナー様もいるでしょう。
そのようなオーナー様にも納得していただけるよう、
完工後のイメージが湧きやすいパンフレットや提案ツールを整備されているのが特徴です。
このような取り組みを実施することで、
取組みを進めている会社様では、取組前と後とで退去後工事完工期間が1/2まで削減することができ、
結果的にオーナー様の物件の”稼働率”を上げることに成功しています。
ITツールの導入などが止まっている会社様でも取り組み始めることが出来る
業務効率化事例ですので、ぜひ取り組み始めてみてはいかがでしょうか。
本日は、業務効率化はIT以外の視点からも取り組むことができ、
退去業務の業務効率化がなされた事例をお伝えさせていただきました。
また、本日ご紹介した取組み事例のレポートはこちらからダウンロードいただけます。
オーナー提案1回・退去後工事完工14日以内を実現する定額賃貸リノベ
▼本レポートの目次
1.現状の入退去業務における業界課題
2.オーナーから選ばれるリフォームプラン
3.定額賃貸リノベモデルを導入した場合の業務フロー
また、関連のセミナーも開催しておりますので
より具体的な取り組み内容や成功事例を知りたい会社様は是非お申し込みください。
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2021/04/16 (金) 13:00~16:00
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2021/04/23 (金) 13:00~16:00
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