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賃貸管理会社の自己資本比率と成長率の関係性
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最近気になっている自己資本比率と成長率の関係性について書いてみようと思います。
経営者様と決算の際に1番話題に出るのが自社の自己資本比率は適正なのか?の話。
令和3年度中小企業実態基本調査から計算してみると中小企業の不動産賃貸業・管理業の自己資本率の平均は33.61%となり、他の業態よりも比較的高い水準であるようです。
自己資本率は高ければ、高い程良い会社とされていますが、色々な会社を見ている体感では自己資本比率と会社の業績の伸び率、成長率は必ずしも比例していない。それどころか反比例している所もあるのでは・・・と言う事も。
実際に伸び盛りの管理会社様の決算書を分析してみると自己資本率が10%代~20%代と上記の基準よりも低い。
逆に自己資本率は40%以上と高い水準にも関わらず年々業績や管理戸数が縮小しているケースも良く見ます。
あくまでこのソースは私なので、統計的な根拠がある訳ではありませんが・・・だからと言って自己資本比率は大事では無いとい事では無く、安全性と成長性は全く別物という話。(こうやって書いてみたらまぁ当然なんですが)
特に賃貸管理という業態の特性上、ストック収入が基本の為、財務体質は良好且つ無借金経営という会社も少なくありません。
ただ、そこを気にするあまりに投資が疎かになり成長を鈍化させないようにしないといけないのかなと言うのが最近感じる所です。
林 建人
株式会社 船井総合研究所 マーケティングコンサルタント
船井総合研究所に入社直後から、一貫して賃貸管理ビジネスコンサルティングチームにて、賃貸管理業のコンサルに従事している。不動産業(賃貸・売買・管理業務)の業績アップ・活性化を手がけている。 空室対策や、管理業務の効率化を切り口に、現場の活性化、及び業績アップを手がける。 また最近では、賃貸管理会社にて、新規オーナー様向けプロパティマネジメントセミナーを開催し、管理戸数拡大の支援も行っている。