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賃貸管理業界。成熟期から衰退期に向かう中での大きな戦略は3つしかない! ~「シェア存続」「新事業開拓」「事業継承(事業撤退)」~


カテゴリ:
コンサルティングコラム

 
1.「シェア存続」から「新市場開拓」へ向かうために必要な事
 まず最初に考えなければいけない事は、今の既存事業の中で、①絞り込み、②付加価値、③選ばれる理由創りを考える事である。あれもこれもは、上手く行かない。会社も、社員さんもついていけない。

 今後頭打ちの中で、賃貸管理住宅・世帯数が止まり、管理需要も、仲介需要も、減って
いく事が予測できる。今までと、同じことをしていては、落ち方も大きくなる。ただし、関わる全てのオーナー様・入居者様に選ばれ、喜んでもらう事も困難になる。そのため、自社が得意とする維持拡大したい顧客に絞る事が重要になってくる。その顧客が、どうすれば満足してくれるか?を考え実践することで付加価値が生まれる。これを積み重ねることが地域で選ばれる理由を創る事になる。業界は成熟から衰退になっていくとしても、自社独自固有の成長は創りだすことが出来る。

 上記の動きは、実は新たな事業領域を作る事に繋がる。地域で独自固有の成長が出来るときに、今までお付き合いの無い顧客への展開が表れてくる。商品・サービス内容も、今までのそれとは大きく変わっている。つまり、それ自体が新業態・新ビジネスモデルを実現する事になり、地域で新たな新市場を開拓する事になる。

2.成長期には「やり方」が重要であったが、衰退期では「あり方」が最優先になる
 企業経営にとって、「あり方」と「やり方」は、どちらが重要か?どちらとも言えない。どちらも大切なことで、バランスよく両方を兼ね合わせることが大切である。ただ、「あり方」と「やり方」は、実はライフサイクル上では、優先順位が変わってくる。

 【成長期】 → やり方を優先にして、あり方を考えるほうが成功する。スピードと効率が求められる。
 【衰退期】 → 再度あり方を確認し、それに合わせたやり方を再構築していく必要がある。 
 先に出した、付加価値を付け、選ばれる理由を創り上げていく段階では、やはり「あり方」がとても重要になる。企業としての目的や使命が入っていなければ進められない。

3-①.事業継承(事業撤退)も大きな戦略である
 地域で、自社のシェアが上位であり会社ブランドも浸透していれば、「さらなるシェア獲得」「次なる利益確保」が重点目標となるが、残念ながらシェアが下位の立ち位置にあり、今後の展開が困難であり、利益を確保することが難しい場合には、撤退という選択もある。

 賃貸管理業界では、大きな管理シェアを持つ企業ブランドは累積経験効果によって、仕組みを入れることで、効率的な構造を作り出す事ができるため、衰退期であっても利益が出やすく、関連業態へも既存顧客から展開しやすい構造である。

 一方で管理シェアが低い企業の場合は、利益を確保できる構造を実現することが難しくなる。例えば、体制を配置する場合にも、多くは兼任となり、顧客に対するサービスも弱くなり、さらに収益も出しにくい構造になる。

3-②.事業継承(事業撤退)も大きな戦略である
 撤退は多くの場合苦渋の決断となるため、議論されないまま先延ばしにされやすい。タイミングを間違うと大きな損失につながる局面になる場合もあり、時には冷静な判断も必要になる。また「撤退」は「雇用の問題」や「既存顧客との関係」に大きな影響を与える。
 よって、もし「これ以上、事業の継続は難しい」と思ったなら早い段階で撤退を議論し、「雇用問題」や「既存顧客との関係」に関してソフトランディングな道筋を引く必要もある。

 また事業戦略上ではなく、経営者の事業継承の問題も、業界では大きな課題になっている。親族、社員、また第三者への継承(M&A)も、時期を延ばすと、損害を被る場合もある。今回はある一定のシェアが取れていない場合を指しているが、シェアが上位であっても、この事業継承が上手くなされない場合、前出のあり方にもつながり、事業縮小してしまうケースも出ている為、注意が必要になる。

「お伝えしたかった事」
 日本の経済では、既に人口も世帯数も減少に入り、ほとんどの業種にて成熟期に入り、さらに衰退期に向かおうとしています。コロナが今なお進行している状況下から、より未来が早まったと言われる方々もいます。賃貸管理業界の経営者や、経営幹部の皆様にとっては、衰退期での次なる大きな方向性を考える時がきました。
 企業の成長には、市場の拡大、M&Aの進行、シェアの拡大の3つが、順に大きな進め方と言われます。つまり、市場のある新たな領域へ進むか?、引き続き、最終コーナーに入ったシェア拡大に進むか?、または新たな領域・既存シェアを持つ企業へのM&Aに進むか?になります。裏腹には、現事業・現商圏からの事業撤退というのも選択の一つになっています。また経営者の未来を考えたときに、親族・社員従業員・第三者’M&A)、IPO(株式上場)という、事業継承のあり方についても、未来への方向性を考えるうえでは、重要な課題になってきているとも思います。
 経済・業界市場、企業・経営者の現状を踏まえた上で、今後の大きな方向性を考える機会にしてみてください。

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