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【賃貸仲介】世代によって変わるマネジメントスタイル
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いつもありがとうございます。船井総研の宮下です。
賃貸不動産ビジネスの業績アップを専門とする経営コンサルタントです。
前回は「インターネット時代に成果をあげる賃貸仲介のマネジメント」と題して
【腕利き店長】が行なっている3つの管理をご紹介いたしました。
※前回の内容はコチラ!
https://fhrc.funaisoken.co.jp/chintai/column/21683.html
さて、今回は3つの管理を行なおうとしても
「そんなにスムーズには行かないよ…」といった方向けに、
このメルマガをお送りします。
本題に入る前に、ちょっとだけお知らせです。
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お知らせ:【賃貸仲介会社限定】「腕利き店長」を育てる研修
URL:https://www.funaisoken.co.jp/seminar/075804
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私が担当するチームでコチラの研修を開催することになりました。
日程は「8/10(火)」「9/14(火)」「9/29(水)」の3日間から選べます。
時間は「10:00~13:00」の3時間ですので、忙しい店長・部門長の皆さまでも
午前中の時間でサクッとご参加いただけます。
本研修では、次の3つの講座があります。
(1)売上UPのための公式・モデル指標を知る
(2)売上UPのためのKPIを作成しよう!
(3)全国の成功事例3連発!成功事例からひも解く3つのマネジメント
そして、研修に参加いただくと「5つのよいこと」があります。
①仲介店舗の売上を最大化する方法が分かる
②全国の腕利き店長をベンチマークできる
③仕組みで売上を上げる店舗づくりが分かる
④店長に必要なマネジメントスキルが学べる
⑤学びで終わらない実践ワーク
詳細は研修告知ページのURLをクリックいただいてご確認ください。
たった3時間ですので、是非ご参加いただけましたら幸いです。
さて、前置きは以上として、本題です。
今回のコラムは、ちょっと長文です。
疲れてきたら、2~3回に分けて読んでいただけたら嬉しく存じます。
で、マネジメントの阻害要因は様々ありますが、
最も大きな要因は「世代間ギャップ」でしょう。
例えば、最近耳にするようになった
「Z世代」という言葉。
皆さんも聞いたことがあるでしょうか?
Z世代とは欧米から輸入された言葉で、
1995年~2010年に生まれた人たちを指し、
主にはいま20代の方々が該当します。
いま40代の方であればポスト団塊ジュニア世代、
30代の方はゆとり世代やミレニアル世代(Y世代)と
呼ばれる世代になります。
これらの世代特徴を
賃貸仲介のマネジメント視点で見てみると、
面白いことが見えてきます。
みなさんの会社の店長さんは、
どの特徴に当てはまるでしょうか?
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■今回お伝えしたいこと■
1.1990年代型の営業は「対オーナー力」が強い
2.2000年代型の営業は「インターネット掲載だけ」で勝てた
3.2010年代型から「攻守逆転」の時代へ
4.2020年代の仲介営業~これからこうなる!+いま、成果を出せるマネジメント~
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1.1990年代型の営業は「対オーナー力」が強い
いま50代の店長が若手だった頃に
主流だった営業のやり方です。
この時代の特徴は2つ。
・賃貸仲介ビジネスが確立してきた頃
・インターネット集客が始まる前
というわけですから、
フランチャイズ各社が立ち上がってきて
営業の仕方にも「型」ができてきて、
店舗拡大が急速に進んだ時期です。
ですから、物件の取り合いが激しくなり、
街中で空き物件を見つけてはオーナー訪問して
動き回って物件情報を集めることが常識でした。
そんなわけで、
この時代に育った営業の方は、
「オーナー訪問」「物件仕入」が得意です。
更には、オーナーとの面識があるので、
お預かりした物件を最優先で決める!
ということに対するこだわりが強く、
専任物件成約率が高い傾向にあります。
意外と「空室対策力」があるのも、
この世代に育った営業の方の特徴です。
加えて、集客面ではインターネットが
普及する前の時代で、
物件情報の雑誌や店頭小冊子での集客が
効果を発揮していた時代ですから、
物件知識の量は
「営業スタッフ>お客さん」という状況で、
今よりずっと営業力が効果を発揮していました。
当然ながら、インターネット集客が始まる前ですから、
メール反響がなく、すべての反響は電話でした。
そんなわけで、
「来店さえしてもらえば、成約に導ける!」
という経験をしてこられているのも
この世代の営業の方の特徴です。
2.2000年代型の営業は「インターネット掲載だけ」で勝てた
いま40代のみなさまが入社されたときに
主流だった営業のやり方です。
この時代の特徴は
「インターネットが一般に普及しはじめた」ことです。
しかしながら、不動産会社もお客様も
インターネットを使いこなせていないので、
ネット上にすべての空室が載っていない時代でした。
そのため、
インターネットに物件がたくさん掲載されている
ということが差別化に繋がる時代で、
各ポータルサイトへの「掲載数」を競うことが
反響数・来店数に繋がりました。
ただし、掲載されている物件情報は
外観・間取り図だけみたいな状況もありましたし、
すべての空室を載せきれているわけではないですから、
物件知識の量は、まだまだ
「営業スタッフ>お客さん」という状況で、
今よりずっと営業力が効果を発揮していました。
この時代も、すべての反響は
「来店」いただくことからスタートします。
賃貸仲介のマネジメントの視点では
「来店呼び込み」を徹底するよう
上司・先輩が指示していました。
反響の中心がまだまだ電話だったこともあり、
「まずはご来店ください!」
「人気物件なので早い者勝ちです!」
といった【プッシュ型】の呼び込みが良しとされ、
効果を発揮していました。
依然として「飛込来店」も多く、
出店する際の「立地」や看板戦略などを
いま以上に気を付けていた経営者様もいらっしゃると思います。
しかし、この「プッシュ型営業」は終わりを向かえます。
2011年くらいから、ポータルサイトの掲載方式が
「掲載課金型」から「反響課金型」へ切り替わり、
物件掲載数が格段に増えたからです。
3.2010年代型から「攻守逆転」の時代へ
こちらは、いま30代のみなさまが
入社されたときに主流だった営業のやり方です。
切り替わったきっかけは
2011年に「ポータルサイトの反響課金型」が始まったこと。
それまでは「掲載課金型」だったため、
全物件を掲載しない会社が多く、
来店に向けプッシュする営業が根強い状況でした。
しかし、反響課金型になると、お客様を捕まえるべく
各社がこぞって空室掲載に力を入れ始めました。
また、「代表物件」というルールが生まれ、
写真掲載・コメント掲載の優れた会社が代表となり
反響を獲得することができやすくなることから、
そこでも各社の競争が激しくなりました。
その結果、インターネット上には空室情報数と詳細が溢れ、
情報をお客様自身で入手し、選択できるようになりました。
そのため、物件知識の量が一気に
「営業スタッフ<お客さん」という状況になり、
他社物についてはお客さんのほうが詳しい状況も出始めています。
これまでの「情報量でお客を圧倒できる時代」が逆転したのです。
ですから、お客様は来店しなくても物件を探せるようになり、
気になる物件だけを選んで来店・内見されるようになりました。
加えて、営業スタッフの方にも大きな変化がありました。
大量の物件情報がインターネットに掲載されていますから、
「空室仕入はインターネット上で行なうもの」という常識が生まれました。
ですから、この時代に若手だった営業の方は
「オーナー訪問」「足で行なう仕入れ」が苦手です。
また、大量の物件情報がインターネットにあふれていますから、
こちら物件がダメならあちらの物件を提案すればよい
という考え方が常識となり、
仲介営業担当者の「オーナーへの空室対策提案力」が
どんどん弱くなっていった時代でもありました。
この頃から、仲介での反響客/来店客の傾向と
上司・先輩にあたる団塊ジュニア世代/ポスト団塊ジュニア世代からの
マネジメントのあり方の「ズレ」が大きくなってきています。
メールでの反響がどんどん増えているなかで、
「来店していただくためにとにかく呼込もう」という指導は
効果を発揮しなくなっていきます。
まして電話で直接話ができないですから、
なおさら呼び込みしにくいですし、
気に入らなければ黙ってブロックの時代ですから、笑
「スマホでのお気楽なメール問合せ」が増えてしまい、
お客からのメール返信率がガクンと落ちていきます。
先輩のアドバイスと実態になんとなくギャップを感じながらも、
いま若手の営業の方々は「呼び込み」に注力する。
メールでの5回追客、10回追客や
AIでの自動メール追客といったことも強化されていきます。
しかしお客様はインターネットで他物件を見ているので、
思うように呼込めず、来店率が下がっていく。
上司・先輩からは「もっとしっかり追客しなさい!」と発破を掛けられる。
攻守が逆転した2010年代からは、
そんな「板挟みマネジメント」が
現場で起こっているのではないでしょうか?
まさに「過渡期」だと感じます。
しかし、ここを経て「新しい時代」がやってきます。
4.2020年代の仲介営業~これからこうなる!+いま、成果を出せるマネジメント~
最後はこれから主流となる営業のやり方を見ていきましょう。
すでに、重要となるキーワードは、現場で出てきているかと思います。
新しい時代のやり方は、まったく新しいことが始まるのではなく、
いま現場で起こっている「矛盾」を解決することで生まれてきます。
《2020年代の仲介営業で重要になるキーワード》
-----------------ーーーーー
①写真の量/質より「内容」が大事
②代表物件ではなくユニーク物件
③来店ではなく現地待ち合わせ希望
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いかがでしょうか?
目新しいことって全然ないですよね?笑
しかし、ここにしっかり向き合うことで「勝者」になることができます。
「①写真の量/質より「内容」が大事」については、
もはや写真の量/質での差別化は無理になってきていますから、
【お客が気になる箇所の写真】を掲載することが重要で、
【実際に物件を見に行くよりも詳細が分かる写真】がポイント高いです。
皆さまは「中古自動車」のポータルサイトをご覧になったことがあるでしょうか?
1つの車体で30枚くらいの写真が載っており、
スポーツタイプになると70枚を超える写真が載っていることもあります。
載っている写真は「外観」だけでも5~6枚は載っており、
「スピードメーター」「シフトレバー」「ブレーキペダル」「エアコン操作盤」など、
細かいところが山ほど載っています。
要するに、実際に現物を見に行った際に見忘れてしまいそうなところまで
詳細に載っているというところがポイントの高いところです。
賃貸物件で、そういう掲載をしている会社はまだまだ少ないです。
一眼レフで「質」にこだわることも大切ですが、
加えて、こういう写真を掲載することで「インターネットだけで充分じゃん」
という状態に持って行くことができます。
「②代表物件ではなくユニーク物件」については、
”なんちゃってユニーク”とか、もうやめましょう笑という話です。
ポータルサイトで物件名を掲載すると、
写真やコメントで負けて代表物件になれないから
物件住所などを物件名欄に記載してユニーク物件として認識させよう
というのが”なんちゃってユニーク”という手法ですが、
冷静に考えて効果があるはずありません。
閲覧されても反響になりにくいですし、
反響になっても来店されにくい掲載となります。
手間ひまかけてそんなことして、何の意味があるでしょうか??
もっとも重要なことは「空室対策提案」です。
築年数が経って、見た目や設備が一昔前のものになって、
周りに新しい競合が増えて長期空室になっている物件って
多くなっていると思いますが、いかがでしょうか?
そんな物件が「価格」を下げたからといって、
選ばれるわけないのです。
いま「長期空室800万戸超時代」です。
賃貸物件が余りまくっているなかで、
安かろう悪かろうの物件が選ばれるわけないのです。
例えて言うなら、現在の賃貸物件市場は
「古いショッピングセンターでワゴンセールしている白い靴下売場」
みたいな状態です。
戦後スグじゃないんですから、白い靴下が激安でも
飛びついて爆発的に売れることはないことが想像できると思います。
いま求められている靴下はどんなものでしょうか?
きれいなカラーのもの、鮮やかなカラーのもの、キャラクターもの、
飾りのついたもの、足袋型のもの、5本指のもの、高機能のものなど、
多種多様なものが求められます。
要するに、賃貸物件も同じです。
使い勝手の良い、新しい設備のついた、見栄えの良い物件に
変えることで、断然選ばれやすい物件になります。
増してや、
「オーナー訪問」「空室対策」の苦手な営業社員が増えているのですから
自社がしっかり強化して行なえば、差別化要素抜群です。
「③来店ではなく現地待ち合わせ希望」については、
「オンライン接客」の強化で対応するべきです。
お客とすれば、自分の見たい物件が決まっているのに
「まずはご来店ください」と言われるのはストレスです。
コロナショックで、あらゆるものがオンライン化していて、
「リモートが普通」になってきています。
ℤ世代では、プライベートでも
まずはオンラインで知り合って、それからリアルで会う
のが普通なのですから、
賃貸物件探しでも「まずはオンライン」が普通なんです。
それを無理に「まずはご来店ください」とすることに
無理があることは、冷静になって考えてみると
納得されるのではないでしょうか?
《2020年代の仲介営業で重要になるキーワード》として、
-----------------ーーーーー
①写真の量/質より「内容」が大事
②代表物件ではなくユニーク物件
③来店ではなく現地待ち合わせ希望
-----------------ーーーーー
をお伝えしました。
繰り返しになりますが、
目新しいことって全然ないですよね。笑
しかし、この3つを「徹底」している会社ってありせん。
①×②×③で、圧倒的に勝つことができます。
掛け算なので、どれかがゼロではいけません。
2020年代に本気で賃貸仲介で勝つならば、
①×②×③の徹底です。
そうでなければ、賃貸仲介から撤退したほうがよいかと思います。
では【いま成果を出せるマネジメント】とは
どんなやり方なのでしょうか?
全国各地の賃貸仲介さまの業績アップをお手伝いしていますが、
反響来店率は今後もどんどん低下していきます。
営業力ではなく「総合力」でお客様を呼込む傾向が進むでしょう。
最近入社された20代の社員さまは
「空室がネットにあることがあたりまえ」の世代です。
そのためか、私のお手伝いしている会社様でも
「なんで空室を仕入れるんですか?インターネットにありますけど…」
という発言をされる方が通常lになっています。
今の20代はマズローの5大欲求の中で
「承認欲求」を求めています。
「とにかくお金を稼ぎたいんだ!」
「かっこいい車に乗りたい!」
「将来はマイホームを建てる!」
そんな、40代以上の私の世代みたいな、笑
分かりやすい所有欲求からは解放され、
自分が社会にどうしたら貢献できるのかを
結構本気で考えている世代です。
事実、私もインターンシップに参加すると
「コンサルティングの仕事の中で、
何が一番社会貢献できていると感じますか?」と
質問されたことがあります。
私が20代の頃は考えられませんでしたね。
そんな現代の賃貸仲介業で求められるマネジメントは
「お節介マネジメント」です。
どういうことかと言うと、
「店長が来店客を全て案件管理できている状態」のことです。
具体的には、
・メンバーが接客に入る際には自分も挨拶し、名刺を渡す
・自店舗の案件を全て管理し、進捗に遅れが無いか確認している
・各案件の状況に基づき、メンバーの適切な行動を促している
・これらの動きの基準となる、売上の数値管理を徹底している
などを指し、賃貸仲介の売上を勢いよく伸ばされている
「腕利き店長」のいる会社ではこれらを実施されています。
是非、自社でも取り組んでみていただけたら幸いです。
次回以降も引き続き「賃貸仲介での業績アップ」に繋がる
事項をお伝えしてまいります。
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【賃貸仲介会社限定】「腕利き店長」を育てる研修
URL:https://www.funaisoken.co.jp/seminar/075804
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①売上UPのための公式・モデル指標を知る
②売上UPのためのKPIを作成しよう!
③全国の成功事例3連発!成功事例からひも解く3つのマネジメント
の3段構えで、
腕利き店長が実践している「案件管理」「行動管理」「数値管理」をお伝えできます。
第2講座ではグループワークで
「目標管理」を弊社コンサルタントと一緒に設定する時間もあります。
貴社の店長がどんな考えでどんな数値設定をするのか、
後日経営者様にフィードバックすることもできます。
上手に活用いただけたら幸いです。
【無料ダウンロードレポート】
新築アパート販売ビジネスモデル解説レポート
【無料ダウンロードレポート】
生産性が2倍になる完全オンライン賃貸仲介モデル
【新型コロナウイルス感染症対策に伴うセミナー・研究会のWeb開催について】
当社のセミナー・研究会について、ウェブ開催(録画を含む)へ移行させていただいております。
また今後、時期は未定ですが、ご来場による開催とWebによる開催の併用も予定しております。
対象のセミナー・研究会にお申し込みをいただいたお客様に対しては、メール・電話等にて、参加方法等をご案内いたします。
上記をご了承のうえ、お申し込みください。
宮下 一哉
1973年生まれ、神奈川県出身。 2002年に船井総研入社し、賃貸管理会社向けの コンサルティングに20年超従事している。 「マーケティング×マネジメント」視点での 総合的な差別化戦略構築により 「100億×100年企業づくり」をサポートし、 大手・中堅企業から全国各地の地域一番店の コンサルティングを担当。 「ビジョン経営」「DX」の推進などによる 社内一体化や高収益体質化を進めていく手法が 好評を得ている。