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今後 ”少数精鋭で効率化を進める” 賃貸管理会社は成長し続けられるのか?
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いつもメルマガをお読みいただきありがとうございます。
船井総合研究所 松井哲也です。
私は、月に1回、経営における原理原則や、業界の時流について、お伝えしています。本日は、日々のコンサルティング活動の中で、賃貸業界が、動いている時流に対してお伝えしたいと思います。
今回は、「今後 ”少数精鋭で効率化を進める” 賃貸管理会社は成長し続けられるのか?」です。
恐縮ですが、今回は業界・企業の未来についての心配事を提言させて頂きます。
昨今、賃貸管理業界では、どこもかしこも、効率化、スリム化し、生産性を上げようとの声が聞こえます。
経営者の中には、採用は抑え、今の社員さんも辞めても補充もせず、少数精鋭が強い会社を作り、利益も上げられると考えている方も少なくありません。
確かに、非効率な業務をやめ、少ない人数で管理業務などを効率的に運営する事は、とても重要な事です。
ただし、それは効率化した業務体制を作り、その先に、改めて既存事業での質や、シェアを上げるため、また新規、関連事業へ展開するため、と言う次への展開を目指さなければ、成長は見えないと思います。
船井総研でも管理業務効率化セミナーなど、ご案内していますが、あくまで次なる戦略推進し、売上向上する事を目指しています。
少数精鋭で効率化を進める会社さんにて、社員さんから、以下の話を聞いた事もあります。
今は利益は上がっているが、将来はどうなるのか、心配です。今の業務ペースに自分はついていけるか。効率化、生産性向上など、一時の戦略に見え、実は先が見えない、未来には不安を感じますと、もっと成長しようとする将来に向けたビジョンがある会社がいい、、
実は、不動産管理業界にいて、毎日のように、効率化、スリム化、生産性向上と言われる度に心配になります。
長年、業界でコンサルタントをやってきた私の本音です。業界も、地域も、企業も、成長が止まるのではないかと。
成熟期から衰退期に入る、厳しくなっていく市場は間違いありませんが、まだ最終コーナーへの戦いが待っています。まだ業界にて、商圏内にて、同業全てで、管理委託シェア100%になった商圏はありません。残りの戦い中です。
また高い率で、管理委任された商圏でも、差別化し成長し続ける会社に、管理も仲介も移り流れていっています。以前より、他社に管理移管されるケースが、増えています。
この戦いにおいては、戦える体制として余裕のある効率化した体力のある状態から、戦略を推進して頂きたいし、さらなる成長の為に、事業戦略(既存、新規事業拡大)×人財戦略(採用、育成、定着)が無ければ、最後の量拡大も、そして質向上も出来ないかと思います。これが、成長戦略になると感じます。
この業界、夏秋の時期を決算期にしている会社が多くあります。今一度、成長戦略を考慮頂きたいと思います。