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いま、成長を目指す中小企業の経営者が考えるべき事とは?】
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船井流 経営者論メールセミナー Vol.66
【いま、成長を目指す中小企業の経営者が考えるべき事とは?】
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新型コロナウイルス感染症に罹患された皆様、および関係者の皆様
に心よりお見舞い申し上げますとともに、1日も早い終息を心より
お祈り申し上げます。
随時、新型コロナウイルス対策関連セミナーを実施させて頂いております。
皆様の会社経営、新型コロナウイルス感染対策の一助となれば幸いです。
2021年4月、外部環境は激変しています。
(1)コロナ禍(ウイズ?アフター?コロナ)の中、景気が停滞し、賃貸の来店が伸びない
(2)人口減少、供給過多、競争激化によって、継続的な管理戸数拡大できるモデルが見えない
(3)大手企業と中小・中堅企業のデジタル格差 生産性を上げる手立てが見えない
(4)求人倍率は下がっているが、優秀人財の取り合いはむしろ加速している
(5)社員たちが漠然と未来への不安を感じている
いままさに、外部環境が大きく変わり、いままでの経営手法では持続的成長が難しい時代に突入してきています。中小企業においても、新たな経営が求められるタイミングがきています。
<中小企業の経営者が、いま考えるべきこと>
中小企業の経営者は、「会社全体の未来を考える時間」に費やすことが重要です。
「今まで」
■既存事業をまだまだ伸ばさないといけない経営。予実差の無い経営。間接部門をより効率化に。
■WEB活用での集客最大化。来店率、契約率アップに向けた営業の仕組み化。粗利の向上。
■新卒採用の挑戦。補充人員の中途採用。社員教育の仕方。
■自社の財務・資金繰りの把握。借入最適化による資金繰り改善。今期計画に基づく実行。
「未来を考える」
■事業ポートフォリオを意識した経営戦略。M&A、営業権譲渡などによる事業規模・新事業領域の拡大。
攻めの間接部門(営業サポート、人事開発・財務・経営企画)へ強化
■データに基づいた実現性の高い既存事業の成長戦略。脱アナログ・事業のデジタル化(DXの推進)
採用に魅力的な新規事業に挑戦
■次世代幹部・経営者づくり。会社ブランドイメージをUPさせ優秀人財を計画的に採用
(リブランディング)
■会社全体での、新たな事業戦略を実現する財務管理体制
「今まで」の部分は、もちろん必要です。ただし、それはより幹部(幹部となるリーダー候補)に部分的でも任せ、経営者は「未来(=ビジョン)」のことを考える時間を増やす(頭の中は、現在:未来=3:7 を意識)事が必要です。
<未来への成長に向けて、経営者が実践すべきこと>
改めて企業活動の目的・存在意義(理念)、理念を果たすための使命(ミッション)、社員一人一人の行動指針(バリュー)、使命を果たすために将来目指す姿、展望(ビジョン)、そして経営戦略を明確にすることが重要です。
「いや、HPにも出してますが、既に作成して掲げていますよ」
「それは、社員さんは説明できますか?活用していますか?」
本気で推進する会社は、理念、ミッション、バリュー、ビジョンを、策定し存在(認知)させ、社内で共感(理解)し、日常的に利用(活用)して、社内の浸透の為発信(共有)し続けています。
特に、中小企業が成長し続ける為には、未来を具体的に表した、ビジョン(将来目指す姿、展望)が、社員さんを惹きつけ、成長へ導く、最も重要な役割を示します。
<未来への成長に向けて、正しくビジョンを設定する>
なお、ビジョンとは中期経営計画とは違います。未来の姿・状態を明確に設定する事です。
未来の状態(定性ビジョン)
● 社員(と家族)の人生、働き方、仕事への意識、成長感
● 職場の環境、雰囲気
● 会社の社風・風土、地域の評判
● お客様からの評判(ブランドイメージ)・・・etc
未来の数値(定量ビジョン)
● ××億円、○○拠点、◇◇事業、・・・○名の事業責任者
● 離職率××%、男女比率・・・%
定量だけではなく、定性的な未来の状態を表すことが必要です。これは、理念やミッションにも通じるものになります。この定性、定量ビジョンが明確になって、はじめて具体的なやり方(経営戦略)を表すことができると考えます。
「経営戦略」
●事業戦略 ~既存事業 ~新規事業
● 人財戦略(何をどう革新するか)
● 財務戦略(何をどう革新するか)
● DX戦略(何をどう革新するか)
● 組織一体化(何をどう革新するか)
コロナ禍から脱しようとしている現状、いよいよ具体的な行動をするタイミングがきました。
あくまで、繁忙期明けの戦術論ではありません。中小企業であっても、会社をより成長へと導きたいと考えていらっしゃる経営者の皆さんは、ぜひ今年、今期ではなく、5年後、10年後にむけた未来を考えてみてください。何かが変わると思います。