コラムCOLUMN
【実録!】管理拡大の壁を乗り越えた!2代目社長の奮闘記
- カテゴリ:
- コンサルティングコラム
全国的な賃貸市場では、良くも悪くも繁忙期シフトが落ち着きを見せ始めているようです。
皆さんの商圏ではいかがでしょうか?
そろそろ社員さんがのんびりしだして、『今年も一山超えたなあ・・・』と一息ついている社長も多いかもしれません。
今日のコラムは、突然の社長就任以降、どちらかというとそんな『繁忙期の一息』からは無縁の経営の中で、まさに『2代目の壁』を一山超えた社長の奮闘記をお伝えします。
2019年、社長就任出迎えた『管理拡大の壁』
今回ご紹介するのは、埼玉県幸手市に本拠を構える『株式会社フレンドホーム 代表取締役 鎌田康臣様』。
地域密着で、別業種から父(当時社長)が経営する地域密着の管理会社に入社、跡取り候補として事業全般を引っ張っていらっしゃいました。
私たち船井総研の賃貸管理ビジネス研究会にご参加いただく中で、他社の取り組みをどんどん取り入れ順調に
管理戸数を増やしていらっしゃいました。
そんな中…
第一の転機:経営への転換
当初からわかっていたことですが、2019年、ご自身が本格的に経営者として会社を引き継ぐステージにシフトされました。
今までは実務的な施策や営業面を細かく見れていたところが、日々見るべき数字や意識すること、描くビジョンも変わります。
大きくご自身の役割が変化する中で、否応なく・必然的に、今まで『管理拡大が一番』と一心不乱に取り組んできた施策も次に引き継いでいかざるを得なくなる、求めるものや社員との距離感も変わります。
第二の転機:トップ営業の離職
そんな中、管理拡大の起点となっていた優秀なメンバーも会社を離れることになりました。
もともとご自身(社長)が中心となり引っ張ってきたメンバーも、距離感が変わればトップ営業として機能しない側面も出てきます。
組織自体が変わる中で今までと同じことをやっているだけではなかなか成果が出ない、ということが起こりやすくなる中で、会社としては、また一つ、管理拡大の歯車がかけていきました。
第三の転機:コロナ禍での本格的な伸び悩み
市場の大きな変化であるコロナ禍の影響も悪い流れを後押ししました。
今まで起点としていたオーナーへの訪問や寄り添うコミュニケーションも必然的にとりづらくなっていきます。
鎌田社長自身が経営者として適応すべき課題も大きくなっていく中で、少しづつ、管理戸数を増やしていく、という主軸の戦略がずれていくのを感じていらっしゃいました。
”引っ張る軸”を変える!管理拡大に向けた転機
そんな市場背景の中で、多くの経営者とかかわり、2021年後半から、鎌田社長が改めて気づいたのは、『やはり地域密着管理会社の成長の根底は管理拡大』ということでした。
・確実に会社を成長させていきたい
・ただし、自分が依然と同じようにかかわることはできない
この2点をとらえたうえで、鎌田社長がたどり着いた答えが今おかれた環境の中で、管理拡大のためのステップを今一度整理することでした。
管理拡大にシフトした、2代目経営者の取り組み
今まで自分が取り組んできた管理拡大の流れを、自分以外でもできるようにするにはどうすればいいか…。
ポイントは3つでした。
①社長でなければできないことを極力少なくすること
②誰でもできる形をつくること
③常に管理提案をし続けている状態をつくること
社長業をしている以上、これからも自分が直接的にかかわることはできない。
そこで今までの流れを突き詰めていくと、
『見込み客さえいれば、管理の提案は進む』
『オーナーとコミュニケーションをとるメンバーさえいれば、その後どんな対応をすればいいか指示は出せる』
『だいたいこんな課題をヒアリングすれば、こう返すとオーナーは頼んでくれる』
ということに気づきました。
要は、どれくらいオーナーと接触しているか、ということがわかれば、行動全体をコントロールできる、ということです。
次に、そうはいってもオーナーの課題が多岐にわたる中で、提案の仕方や説明の仕方を臨機応変に対応するのは難しい、そんな営業マンが社内にいない、ということでした。
これも、突き詰めていくと
『そもそもオーナーが市場性を理解しているか?』
『自社の入居率が市場の中で”より良い”ことを理解しているか?』
『そのためにうちがどんな取り組みをしていることを説明できるか?』
・
・
・
考えを整理していく中で、行きついたのは、3つのポイントを抑えるための、オーナー接触専任担当づくり、行動把握のためのシステム構築、管理提案書の自動化、という挑戦でした。
2021年後半から、経営者としてこの取り組みに挑戦し、体制を整えたうえで、2022年繁忙期後の4月から、本格的な管理拡大にスタートを切ったのです。
取り組みを始めて10か月、管理戸数は135%成長!
現在、フレンドホームでは、毎週ひっきりなしに見込み案件や管理受託見込み、受託の報告が上がってくるようになりました。
結果、取組前の管理戸数がほとんど増えていない時期を脱却し、本来やりたかった管理拡大し続ける状態を取り戻してきました。
管理獲得営業に全くかかわったことがなかった仲介担当が足しげくオーナーに足を運び、社長が報告を聞かなくてもタイムリーに接触状況や提案状況がわかる日々が続いています。
悶々とした状態から、やっと鎌田社長の2代目としての経営もはじめの繁忙期を超えてきて、次のステージに向かっています。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今回は、2代目経営者の管理拡大に向けた取り組みをダイジェストでお伝えしました。
紙面の都合上、駆け足でお伝えした部分もありますが、同じように成長に悩む2代目経営者の皆様の参考になれば、と思います。
また、今回お伝えしきれなかった細かな取り組みや考え方、社員さんの巻き込み方、などもっと聞きたい、という経営者様に向けて、メルマガではお伝えしきれない内容をお伝えする、鎌田社長に実際にご登壇いただくセミナーもご用意しています。
来場型で限りがありますので、ご興味がある方はぜひご参加いただけますと幸いです。
管理戸数を確実に増やす!管理会社経営者セミナー
2021年、管理戸数がまったく増えなかった2代目経営者が取り組んだ、2022年管理戸数135%を実現した管理拡大施策とは!?
【特典】
・セミナー事前、事後、貴社に合わせた個別課題解決MTG付き
【開催日時】
3月23日(木)船井総研 大阪本社
4月6日(木)船井総研 東京本社
【講座内容】
第1講座
はじめに
単年で局所的に管理戸数を増やす会社はあっても、継続的に増やすことは難しい。管理戸数を確実に増やし続ける管理会社が実践する、管理拡大のポイントとは!
株式会社 船井総合研究所 マネージャー 一之瀬 圭太
第2講座
経営者必見!管理拡大開始から1年で管理戸数135%を実現する事例講座
2021年、管理増加数ゼロの管理会社が1年で管理戸数135%を実現!未経験社員が繁忙期後1ヵ月目から成果を出し、一人で8ヵ月で150戸管理戸数を増やす、営業戦略のポイントを経営者のナマの声でお伝えします。
株式会社 フレンドホーム 代表取締役 鎌田 康臣 氏
第3講座
未経験社員でも会社の仕組みで管理が増える!初年度から管理戸数を増やす成功法則大公開
管理戸数を増やし続ける最大のポイントは、”質が高い管理”と”他社と差別化した管理提案”を徹底的に実行すること。当たり前のようでやり切れない管理拡大の王道戦略を今すぐ始める方法を余すところなくお伝えします。
株式会社 船井総合研究所 チームリーダー 三上 圭治郎
第4講座
まとめ講座
明日からすぐに実践していくために、経営者に取り組んでいただきたい、成功のための”これだけ”実践ポイントを整理してお伝えします
株式会社 船井総合研究所 マネージャー 一之瀬 圭太