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繁忙期後から加速する『賃貸不動産2021年デジタル戦略』


カテゴリ:
コンサルティングコラム

2021年から本格始動している中小企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進。
今回は【地域密着「総合」不動産会社】を目指すべく、DXを通して「情報活用最大化」を行なうために、経営者の方に最初にやっていただきたいことをお伝えしてまいります。

船井総研と先行して、DXを「上手」に進めている不動産会社さんでも
同様の流れで進めています。是非ご参考ください。

コンテンツ:DXの進め方
1. ステップ1:DX推進のための「最初の一歩」とは?
2. ステップ2:必要な情報の整理
3. ステップ3:デジタルシステムへの一元化

1.DX推進のための「最初の一歩」とは?

前回のメルマガ・コラムでDXとは
「成約確率の高い顧客づくり」
「顧客対応・案件対応のモレ/遅れの回避」
「業務効率化(処理速度アップ、重複回避)」を実現し、
属人的手段に頼らずに「顧客満足度」の最大化を実現し、
それによって高い報酬を獲得して「生産性アップ」を図ること

さらに、
「自社でなにが起こっているのかをリアルタイムで把握」して
改善・強化・維持・撤退の経営判断を速やかに行なうこと
を目的とするものであり、
その実現にデジタルシステムを活用しようという戦略
であるとお伝えしました。

ですから、「最初にやるべきこと」はシンプルです。

(1)どんな情報活用がしたいのか?を描く
「成約確率の高い顧客」への営業を行なうために、
どんな条件での顧客リストを出したいか?を書き出してみましょう。

例えばこんな感じです。
□築16年目以上の賃貸アパートを持っているオーナーリストの出力
□80歳以上で資産5億円以上のオーナーリストの出力
□設置後10年経過したエアコンがある物件の出力
□社会人カップル、年収*円以上の入居者リスト出力

恐らくは、いつもイメージされているようなものではないでしょうか?
まずはどんどん箇条書きしてみてください。

こんなリストなら誰だって思いつくじゃないか、と思われますか?
それがなかなか、意外とそうでもないのです。

いつでも「顧客の問題解決」に重点を置いている方、
1つの部門内に囚われず、部門間で連携して対応するような絵をかける方って、
経営者のほか、いても数名程度しかいないはずです。

多くの社員の方は、例え部門長であっても、
責任担当部門の売上、営業フローや
そのなかでの業務効率化を重視して考えますし、

物件を売るとか、貸すとか、管理受託するとか、
退去物件に工事提案するとか、トラブルに対応するとか、
モノ・コトに重点を置いた思考習慣を持っています。

また、システム担当者の方は、
どのような状態が顧客満足に繋がるのか?とか
どんな状態だと部門間にまたがる業務連携が円滑だと言えるのか?
といったことが判断できないですから、

「顧客=ヒト」に重点を置き、
全部門にまたがる業務フローを想像しながら
自社が顧客にどんなサービスができるのか?
を最も考えることができるのは経営者の方にほかないのです。

さて、話を戻しましょう。

(2)情報の取得、入力はどうする?
ある程度書いてみたら、続いては、
その顧客リストを出力するためには、どんな情報が入力されていなくてはらないのか?
を整理していきましょう。

例えば、「築16年目以上の賃貸アパートを持っている80歳以上オーナーリスト」ならば、誕生日、物件建築日、物件購入日、所有物件種別 などが入力されていなくてはならない、というわけです。

長い年月をかけて行なう「賃貸経営のサポート」には、
さまざまな「オーナー関連情報」「物件関連情報」が必要となります。
そういう情報の「項目」を1つ1つしっかりと整理しておく必要があるのです。

そして同時に、日々の業務のなかで、
そういう情報を「いつ」「誰が」「どのように」取得し
どんなタイミングで入力するのか?を軽く整理しておくと、
あとでちょっとだけラクになります。

結構な辛抱強さと時間を要するものですが、
DXって、実は「泥臭い」作業の連続で、これをコツコツ乗り越えた会社だけが
「情報活用の最大化」「顧客満足の最大化」「属人的営業からの脱却」を
実現することができるのです。

(3)ほかに「解決したい社内の問題」を整理する
まだまだ進めてまいりましょう。
・顧客対応・案件対応のモレ/遅れが発生している業務
・業務効率化(処理速度アップ、重複回避)の必要な業務
・自社でなにが起こっているのかをリアルタイムで把握したいこと

を書き出していきましょう。

このあたりは、部門長・店長・現場担当者の方に協力をいただいても
よいかもしれません。協力いただいた情報の整理は「専任者」の方を配置して
行なった方が効率的ですし、スムーズに進んでいきます。

しかしながら、その精査は経営者の方が行なうべき事柄です。
部門ごとに起こっている出来事を「全社的な視点で優先順位を判断」できるのは
経営者の方しかいないからです。

ここまで進めてきたら、前段の2割くらいが終了!という段階です。

2.社内から必要な情報を集め、整理する

さて、前段まで進めた会社さまでは、
・どんな情報活用がしたいのか?
・そのためには、どんな情報が必要なのか?

というところまでの整理が出来ている状態ですね。
そうなると次に行なうべきことは自然と決まってきます。

書き出した情報を社内から集め、1箇所に集約していきましょう。
前述した「専任者」の方に進めていただくとスムーズですね。

恐らく、社内の情報源は様々です。
フォルダに入ったエクセルデータだったり、
ファイリングされた「ペーパー」だったり、
ホワイボードに記載された一覧情報だったり、

あるいは、
担当社員さんの手帳だったり、脳内情報だったり、
専用システムに入力された情報だったり、
年賀状ソフトに入力された顧客情報だったり、

本当に「様々な場所」「様々な形式」で保存されているかと思います。
それらを「データベースに一元化」できるよう、
まずは1箇所に集約して管理するようにいたしましょう。

難儀なことに、個々のデータは、ちょっとずつカタチが違うかもしれません。
例えば、「家主」と「オーナー」とか、「駐車場」と「パーキング」とか、
そういうものは「統一するルール」を作って、
データクレンジングしておく必要があります。

結構長い道のりでしたが、ここまできたら
DX初期段階としては5割くらいまできたと言えるでしょう。

3.いよいよ、デジタルシステムに一元化していく

ここまで来ると「デジタル化」が進んできた感が出てきます。
1箇所に集約した情報を「一元管理」していくための「箱(機能・アプリ)」を
導入した「デジタルシステム」のなかにつくっていきます。

最初に作るべきは3つです。
(1)顧客情報データベース
(2)物件情報データべ―ス
(3)関係者/関係会社リスト

この3つに、事前に整理しておいた「必要な項目」を設定していき、
そのなかに1箇所に集約した情報をどんどん入力していきます。

船井総研でよく提案している「デジタルシステム」は、主に3つです。
・セールスフォース(Salesforce)
・キントーン(kintone)
・ゾーホー(ZOHO)

どのシステムがよいのか?というのは一概には言えません。
自社でこれまでに利用してきたデジタルツールとの相性などもありますから、
そのあたりを踏まえて判断していくとよいでしょう。

細かい部分は、またの機会でお伝えすることにいたします。
御社にDX推進、まずはこの手順で進めていただければ嬉しいです。
不明な点がございましたら、どんなことでもご連絡いただけましたら幸いです。

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【優秀な社員をたくさん育成しなくても会社を成長させるためのDXのススメ】
https://fhrc.funaisoken.co.jp/chintai/column/19070.html

(2021年3月8日、文責:宮下一哉)

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