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成約率60%を実現する!塗装営業のやり方をご紹介!
0.はじめに
1.外壁塗装のやり方
2.押さえるべきポイント
3.まとめ
0.はじめに
現在、外壁塗装業界では大手の参入や元請け業者の参入によりなかなか成約に至らないなどといった問題が起きています。
そこで、元請け業者や、大手に負けないための船井流外壁塗装営業マニュアルをご紹介いたします。
1.外壁塗装のやり方
今回は塗装営業で60%の成約率を獲得する営業のやり方をご紹介します。
前提として、営業フローや営業マニュアルなどが定まっていなければ営業マンごとに契約率に大きなばらつきが生まれてしまいます。
よって、ここでは外壁塗装の営業のやり方をご紹介しようと思います。
【外壁塗装営業フロー ~全体図~】
1.お問い合わせ時(営業前)
2.初回商談(現場調査)
3.ショールームや完成現場見学
4.2回目商談
5.クロージング
塗装屋の営業において、問合せから契約までの間にお客様の購買意欲を高め契約まで最短でつなげるための営業を行うことが基本となります。
塗装のような高価な商品を売る際は何よりまずお客様からの信頼を得る必要があります。その信頼を獲得するためにはアプローチブックなどの営業ツールを活用して会社としての信頼を獲得し、自らの考え方やどういう会社なのかを理解してうえで塗装商品の説明行う必要があります。
まず、外壁塗装における営業は「営業前」、「初回訪問時」、「クロージング」と3つの段階に分けられます。
この3つの段階の中で「初回訪問時」にいかにして信頼を獲得することができるかが重要になってきます。
今回は初回訪問時の外壁塗装営業のやり方についてご紹介いたします。
【外壁塗装営業フロー ~初回訪問時~】
- 挨拶・自己紹介
- 褒める・雑談する
- 現場調査の動機・きっかけを聞く
- 事前ヒアリング
- 現場調査
- 会社紹介(会社選びの基準を伝達)
- 劣化個所の報告
- 概算見積もり
- 完工スケジューリング
- 仮クロージング
- 次回アポイントメントの確保
上記の11ステップが契約率60%を獲得するための初回訪問時の外壁塗装営業フローです。初回訪問は営業フローの中で最も重要な段階であるため必要ステップは多くなりますが、これらのステップを確実にたどることで契約率をUPさせることが可能です。
「営業」や「契約を取りに行く」などという言い方をすると飛び込み営業のように契約をしてもらうためにこちらからの押しの強さを重視するようなイメージを抱きがちですが、実は契約とは「取りにいくもの」ではありません。契約とはそれを阻害する要因を解消された状態のことを言います。つまり、お客様にとって契約しない理由をなくすことが重要となります。
契約を阻害する要因として次の7つがルール化されております。
1金額
2プラン
3キーマン
4時期
5競合
6会社
7自分
基本的には初回訪問時にこれらの阻害要因を1つでも多く解消する必要があります。
特に、お客様からの信頼を獲得することで会社・自分といった阻害要因を解消することができます。そして、「会社」の阻害要因の解消としてはアプローチブックの使用が最も効果的です。会社パンフレットなどの資料を使い、会社概要や強みを伝えることでお客様に安心感を与えます。また、「自分」の阻害要因を解消するために名刺や資格証明書などを用いて自己開示を行い、安心感を与え、お客様にも情報を開示してもらえるような状態にすることが重要です。そして共通点などを探し、お客様との仲が深まることで信頼を獲得することができます。
②お問い合わせ
上記の章では初回商談時の営業フローの全体図をお伝えしました。
しかし、外壁塗装営業においては初回商談前のお客様対応から営業活動は始まっています。
それはお問い合わせ時のお客様とのコミュニケーションです。
お客様からのお問い合わせは電話・メール・WEBサイトなどの反響型、直接お客様が来店される来店型に分けられます。
ⅰ反響(電話・メール・WEB)の場合
反響型のお問い合わせは電話・メール・WEBサイトの3つに大きく分類されます。反響型の場合は直接お客様と対面することはありませんので対面時に比べ、気を付けるべきポイントは多くありませんが、より限られた時間でお客様に良い印象を与える必要があります。
やり方を間違えてしまうと、次回のアポイントが取れないといったことが起きてしまう可能性があります。
そうなることを防ぐために反響型のお客様とコミュニケーションをとる場合は簡易的なヒアリングをし、次回アポイントを確実に取りに行く必要があります。
ⅱ来店の場合
お客様が来店された場合、対面してコミュニケーションを取ることになりますのでここで信頼を獲得し、次回アポイントへとつなげていく必要があります。
お客さんからの信頼を獲得するためには営業マンだけでなく会社としても信頼される必要があります。会社について深く知っていただくために会社案内のアプローチブックを作成しておき、“どういう会社なのか”“信頼しても大丈夫なのか”などといったお客様の不安・疑問を解消する必要があります。
そして、ヒアリングなどでお客様の情報を獲得した後に必ず次回アポイントを獲得する必要があります。
以上がお問い合わせのタイプ別の初回商談前の塗装営業のやり方です。
③現場調査
お問い合わせが反響型だった場合、お客様と対面することは初めてになりますのでここで自己紹介やアプローチブックを用いた会社紹介をする必要があります。
塗装工事はお客様にとって高額な買い物になるので会社自体を信頼していただくことが重要です。
現場調査では
・塗装をしようと思った動機
・過去の工事経歴
・相見積もり先の情報
・予算
などを聞き出す必要があります。
これらのことを聞き出す中で会社の強みなどを伝えていくことが効果的です。
そして最後に、施工部位、塗料名、塗布面積なども記載した診断書を次回提出する旨を伝える必要があります。
④2回目商談
2回目商談では診断報告だけでなくそれに合ったプランの提案や工期のスケジュールなども説明しますので初回商談時にそれらの詳細をヒアリングしておくことが必要です。
プランを提案する際は現状お客様が抱えている不安や要望を解消できるかどうかが重要となりますので診断報告に沿ったプラン作りをする必要があります。
よって、2回目商談でクロージングできるように初回商談を進めていくことが成約するために最も重要となりますので常にお客様の声に耳を傾けることが大切です。
2.押さえるべきポイント
①事前ヒアリング
初回訪問する前に電話にて事前にヒアリングする必要があります。その目的としては、外壁塗装をしようと思ったきっかけのヒアリング、現場調査の必要性の訴求、現場調査の確保が挙げられます。
電話による事前ヒアリングも外壁塗装営業における重要な一部です。
電話の際のポイントとしてはお客様から、小さな“YES”から徐々に大きな”YES”を獲得していくというフローが効果的です。
例えば、「今お電話大丈夫でしょうか。」などの小さな“YES”から「現場調査のためにお客様の家まで訪問してもよろしいでしょうか。」といった大きな”YES”を獲得するといった流れです。
また、事前ヒアリングをする中で「権威付け」をすることでお客様からの信頼を獲得することができます。
権威付けを行うとは相手から認識してもらう自分の位を上げるということです。
具体的には「数字」や「実績」を伝えることで権威付けを行うことができ、お客様からの信頼も獲得しやすくなります。
また、お客様に話しやすい状況を作ることも重要です。
お客様に話しやすくさせる要素として1つ目に挙げられるのは“キャラクターを作る”ことです。キャラクターを作るとは自分を売るためにお客様に合わせたキャラクターを作るという意味に当たります。お客様の雰囲気に合わせたキャラクターを作ることで親近感の持てる雰囲気を演出し、より話しやすくなります。
そして、2つ目に挙げられるのは“テンションを高める”ことです。売れる営業マンはとにかくテンションが高く、かつお客様が話をしたくなるような安心感を与える雰囲気を演出させることができます。
テンションが高いと感じられるためには「大げさなぐらいうなずく」「大きくはっきりと返事をする」などが効果的です。
これらのことをお客様のタイプに合わせて行い、話しやすい雰囲気・状況を作ることで信頼を獲得することができ、より質の高いヒアリングを行うことができます。
②自己紹介(会社紹介)
外壁塗装の工事はお客様にとって多額な出費となるので営業を行う上でお客様の不安を和らげる必要があります。
そのための施策として自己紹介、会社紹介が挙げられます。
お客様に自社はどのような会社で信頼してもよいのかどうかの判断を促すために自己紹介(会社紹介)は必要不可欠となります。
自己紹介(会社紹介)の方法として、アプローチブックなどの営業ツールを用いて説明するなどがありますが、具体的にどのような内容を記載すればいいのかをご説明します。
- 会社の理念
ここでは会社の経営理念や行動指針、歴史などどのような会社なのかを説明する。そして、理念や考え方が魅力的であることを伝える。
- 会社の人間力
社員・職員の人柄を記載し、お客様のことを大切にしている人間が働いていることを説明します。
- 会社の正義感
工事保証書、工事の品質の説明、塗装業界の説明などお客様が不安に思っているであろうことを解消できる会社であることを説明する。
- 会社の独自性
施行事例、お客様の声、塗装プランの考え方を説明し、この会社に頼む価値を説明する。
是非、アプローチブックを自社で作成される場合は、これらの内容を含めるようにしてみてください。これらの内容を網羅すればお客様の抱えている不安や疑問は限りなく解消されます。
では、実際にそれらの内容をどのようにして営業トークフローに組み込むのかを気にされる方も多いのではないでしょうか。
初回商談時の自己紹介(会社紹介)のトークフローをご紹介します。
詳しくは以下のリンクで説明されているのでそちらを参照ください。
https://fhrc.funaisoken.co.jp/tosou/column/14990.html
③事前情報の再確認
問い合わせ時にお客様からヒアリングした内容とこちら側の認識にずれがあってしまってはならないので現場調査を依頼したきっかけや動機を再確認する必要があります。
また、問い合わせ時にヒアリングが十分にできなかった場合にはこの初回訪問時にヒアリングを行う必要があります。
ヒアリングにおいて最も重要なことはまずお客様が何を求めているのか理解することです。
事前にお客様からヒアリングした内容とこちら側の認識にずれがあってしまってはならないので現場調査を依頼したきっかけや動機を再確認する必要があります。
お客様のニーズとこちら側が提案するプラン内容にずれが生じるとお客様は不信感を覚えてしまい、契約に至ることが難しくなります。
お客様にとって住宅の塗装は人生に数回しかなく、100万円近くする高額な買い物であるため失敗したくない気持ちが働き、商品の価値や価格よりも塗装をお依頼する会社や営業マンに対する信用が第一条件になります。よって、ここでもお客様からの信頼を獲得するためのトークをする必要があります。会社の信用をお客様から得ることを第一優先とし、次に営業している自分自身のことを理解していただけるように努めます。
また、ヒアリングではお客様がどのようにして塗装に興味を持ったのかを聞く必要があります。そして過去に工事履歴があるのかどうかを聞き、初めての場合は家の基材の確認、家を建てた会社で塗装を頼まない理由を聞く必要があります。2回目以降の塗装場合は、以前塗った塗料の種類を聞き、以前塗装を依頼した業者に頼まない理由を聞く必要があります。
過去に工事履歴がある場合もない場合も、ヒアリングする内容に大きな違いはありません。家の状態の確認、他社ではなく自社を選んでいただけた理由のこの2つです。
また、現場調査へと移る前に競合についてもヒアリングする必要があります。
外壁塗装営業において競合対策は必要不可欠であるためこのような確認作業も営業フローに組み込む必要があります。
競合先について聞きこみすぎてもお客様に不信感を与えてしまう可能性があるため、答えやすい質問をいくつか重ねて競合先を絞っていくことが最善の対策となります。
ここまでのトークで信頼を獲得できていれば相見積もり先について教えてもらえる場合があります。ですので、営業マンが最も気になる競合先を聞き出すためにもそれまでの段階で信頼を獲得する必要があります。
④現場調査・概算見積もり
現場調査に行く際、劣化具合を診断するために写真を撮る必要があります。
写真を撮る際に字抑えるべきポイントは以下の3つです。
- 動機と目的で聞いた気になっているところ
- 自分で気づいた「ここは絶対に補修したほうが良いところ」
- 軽い劣化であっても放置すれば後々どうなるかを説明する箇所
現場調査が一通り終わった後に状態報告をスムーズに行うために事前に現場調査シートを要因しておき、それをお客様の目の前で記入するようにしましょう。そうすることで準備力のある会社だと認識されるようになります。そして、調査終了時に一緒に家の周りをまわって状態を確認することで親近感がまし、信頼感を獲得することが可能になります。
では、実際の現場調査時のトークフローをご紹介します。
(営業マン)それでは、一緒に少しだけお家のまわりをぐるっと見
て状態を確認してみましょうか。
(お客様)はい。お願いします。
(営業マン)こうして壁面を手で触れてみると白い粉がつくので
すが、これをチョーキングと言いまして塗膜が劣化し
ていることを表しているんですね・・・
大体、この状態ですと、お客様の仰る通り、塗り替
えの時期になりますね・・・
それではある程度の状態確認が終わりましたので、これから私の方で外壁や屋根を写真で撮らせていただきますが宜しいですか?
(お客様)はい。お願いします。
ありがとうございます。
このようにお客様に寄り添って調査し、わかりやすく説明することで塗装をする必要性を伝えることが重要です。
⑤仮クロージング
成約するまでにいつまでにしないといけないのかを伝えることでいつまでに決断しないといけないのかを理解してもらうことで次回(2回目)のアポイントの際にご決断をいただくためのマインドセットがこの仮クロージングをする意義となります。
仮クロージングをかけるためにはお客様の購入ニーズを阻害する要因を特定し、それを解決するための策を早い段階で提示する必要があります。
7つの阻害要因
- 会社
- 価格
- プラン
- キーマン
- 自分
- 時期
- 競合
これらの阻害要因を解決できるような営業のやり方を確立していくことが外壁塗装営業において重要となります。
高い営業力により成約率70%の営業マンを量産している事例として
有限会社大栄塗装工業が挙げられます。
https://www.daiei-paint.co.jp/
3.まとめ
外壁塗装業界において成約率70%を獲得し、地域1番店となるためには営業のやり方を確立し、営業マンごとの成約率を高く維持する必要があります。