非住宅改修工事を集める集客戦略のポイント

お世話になっております。
船井総合研究所の森川です。

多くの塗装関連企業が、既存の市場の停滞や激しい価格競争に直面しています。

特に住宅関連市場では「市場【小】競合【多】」の状態に陥りやすく、新たな収益の柱を探すことが急務です。

しかし、目を非住宅分野に転じると、巨大な成長機会が広がっています。
国土交通省の調査（令和6年度）によれば、非住宅の改修工事の市場規模は9兆941億円に達しており、これは住宅の改修工事市場（3兆9,320億円）と比較して約2倍の規模です。そして、この非住宅改修市場は年々増加傾向にある、巨大なマーケットなのです。

この巨大な非住宅市場の中でも、今、特に注目すべきなのが「工場改修ビジネス」です。

工場改修市場はなぜ「ブルーオーシャン」なのか

工場改修ビジネスが魅力的なのは、その市場の大きさだけではありません。
競合環境にこそ、大きなチャンスが潜んでいます。

◆住宅塗装の倍の市場規模
工場改修市場は、一般的に「住宅塗装市場」と比較して倍の市場がありながら、業種特化型の競合が極めて少ないため、「ブルーオーシャンの市場」と位置づけられています。

• 工場改修市場：市場【大】競合【極少】
• 住宅塗装市場：市場【小】競合【多】
この市場環境は、特定の専門性を確立することで、競争優位を築きやすいことを意味します。

◆工場責任者が抱える深い悩み
なぜ専門特化型の競合が少ないのかというと、従来の工場改修の担い手が、大手の建設会社やゼネコン、地元の工務店に限定されていたためです。

現場の工場責任者や担当者は、改修を依頼したいときに「建設会社以外に相談できる先がない」という悩みを抱えています。
さらに、建設会社に相談しても、「高い見積もりしか出てこない」、あるいは「細かい修繕提案が出てこない」といった不満があります。

工場改修ビジネスとは、まさにこれらの工場責任者の悩みを解決し、適正価格で、きめ細やかな修繕提案を提供できる専門業態なのです。

現在「極少」である競合は、今後変化していくと予測されています。
2026年には、従来の建設会社に加え、戸建て塗装専門店の大型修繕元請け参入や、工場保有企業と取引のある商社（工場系商社）の新規参入が予想されています。

これにより、市場の評価は「市場【大】競合【極少】」から「市場【大】競合【少】」へと移行し、競争環境は緩やかに厳しくなると見込まれています。この変革期に先駆けて参入し、専門ブランドを確立することが、成功の鍵となります。

成功のための具体的KPIと複合マーケティング戦略

この成長市場で優位性を確立するための具体的な取り組みとして、初年度に見積もり総額1億円をKPIとする目標設定が推奨されています。これを達成するためには、戦略的なマーケティングが不可欠です。

1. 工場改修特化型のWEBマーケティングの確立

反響獲得型のWEBサイトを構築し、見込み客を確実に獲得するための導線設計を行います。
◦ 入口設定： 「工場改修関連ワード + エリア」でのSEO検索1位、リスティング広告、リマーケティング広告を駆使します。
◦ 出口設定： 小冊子やカタログのダウンロード、無料見積もりといった具体的なアクションを促します。

2. 展示会×DM×テレアポの複合戦略

特に工場改修ビジネスでは、担当者（リード）の把握が重要です。展示会を活用し、見込み客との接点を作る戦略が有効です。

◦ ターゲット： 「ものづくりワールド」「工場・備品展」といった展示会には、生産性を向上させたい、労働環境を良くしたい、従業員を定着させたいなど、工場に関する何らかの悩みを持った製造業者や工場担当者が来場します。

◦ ブース戦略： 来場者に訪問してもらい、名刺交換や現地調査（現調）獲得を最大化するためのブース設計と展示物準備が求められます。
集めた名簿やリード（名刺）の収集から事業を具体的に開始することが推奨されています。

工場改修ビジネスは、建設・塗装業界において、停滞を打ち破り、持続的な成長と高収益を実現するための「次なる事業の柱」となり得る、極めて有望なブルーオーシャン市場と言えるでしょう。

非住宅改修ビジネス新規参入セミナー

セミナー概要
開催日: 2025年12月4日(木)
時間: 14:30～17:30
開催方法: リアル開催
開催場所：東京ミッドタウン八重洲カンファレンス
・一般価格　20,000円 （税込 22,000円）/ 一名様
・会員価格　16,000円 （税込 17,600円）/ 一名様

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