- 元請け戸建て塗装ビジネスTOP >
- コンサルティングコラム >
- 屋根工事専門のコンサルタントが真剣に屋根業界を考えてみた
屋根工事専門のコンサルタントが真剣に屋根業界を考えてみた
皆様、こんにちは。
株式会社船井総合研究所 植田です。
いつも本メルマガをお読みいただきまして誠にありがとうございます。
本日は、「屋根工事専門のコンサルタントが真剣に屋根業界を考えてみた」と題して、いつもとは少し違った視点でお送りいたします。
屋根業界、実はこんな悩みを抱えているんです…
「最近、どうもウチの会社、人手が足りなくて…」なんて声、よく耳にしますよね。
屋根業界は、日本の家々を雨風から守る、なくてはならない存在であるのにも関わらず、いくつか問題を抱えているんです。
まず、1番に挙げられるのは職人さんの高齢化と後継者不足。長年培ってきた職人の技術が、人で不足によりなかなか若い世代に引き継がれないのは、本当に寂しいことです。このままだと、将来的に屋根工事の品質が保てなくなるんじゃないかと心配している方も多いのではないでしょうか。
そして、もう一つ、業界全体に重くのしかかっているのが新築着工棟数の減少です。
少子高齢化や経済状況の変化で、新しい家が建つ数が年々減ってきていることは皆様も感覚として認識していることだと思います。「新築の屋根工事が減るってことは、仕事そのものが減るんじゃないか?」と不安に思っている方もいるかもしれません。実際にデータとして、ピーク時の1987年(167万戸)から2023年(80万戸)と、約52%も減少しているのです。
そして、残念なことに悪質な訪問販売業者の存在も、業界全体の信頼を傷つけています。「この屋根は今すぐ直さないと大変なことになりますよ!」なんて、不安を煽って高額な契約を結ばせるような手口。これで業界全体のイメージが悪くなるのは、本当に悔しいですよね。真面目にやっている会社ほど、「どうにかしたい!」って歯がゆい思いをしているはずです。
屋根業界を元気にするには、こんな手がある!
では、この屋根業界、どうすればもっと良くなるんでしょう?
まず、新築着工棟数の減少という逆風をどう乗り越えるか。
これは、既存住宅の屋根リフォーム市場に目を向ける大きなチャンスだと捉えるべきです。新築が減るなら、今ある家を長く大切に使う時代。つまり、屋根のメンテナンスやリフォームの需要は、むしろ増えていく可能性があります。実際に、市場データを見ると2015年から2023年の期間で12%も上昇しているんです。どうすればお客様に「そろそろ屋根、見てもらおうかな」と思ってもらえるか、提案力と専門知識がより一層重要になります。そのためには、やはり地元の屋根会社が、一社一社丁寧にお客様へ訴求していく必要があります。
次に、人材確保です。地元で元請集客を成功させ、地域住民の皆さんに「屋根のことなら〇〇さん!」と認知されるようになれば、その知名度は人材採用においても大きな武器となります。
求人広告を出しても応募が来ない…と悩んでいる会社も多いですが、地元で「あの屋根屋さんなら安心!」というイメージが定着していれば、求人を出さなくても「知り合いがあの屋根屋さんで働いてるんだけど、すごく良い会社だよ!」といった口コミで、優秀な人材が自然と集まってくるようになります。
まさに、元請集客が人材採用の好循環を生み出すんです。
そして、何よりも大切なのがお客様との信頼関係を築くこと。見積もりはきちんとわかりやすく説明して、工事の内容も丁寧に伝える。そして、工事が終わってからも「何か困ったことはありませんか?」って声をかける。当たり前のようで、これが一番お客様の心に響くんです。悪質な業者とは違う、誠実な姿勢を見せることで、屋根業界全体のイメージアップにも貢献できます。私たち一人ひとりが、屋根業界の「顔」だと思って、誇りを持って仕事に取り組んでいきましょう!
本日も本メルマガを読んでいただき誠にありがとうございました。