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ウッドショックの原因と屋根業界に与える影響は?

 
「ウッドショックって、ほんとの話なんですか?」

屋根ビジネスコンサルティングレポートをご覧の皆さま、
こんにちは!
船井総研屋根ビジネスチームの中嶋です。

春らしい季節になって参りましたが、
いかがお過ごしでしょうか。

さて、冒頭のコメントはとある経営者様から頂いたお言葉です。

「船井さん、ウッドショックというものを目にしましたが、
近くのホームセンターに行っても特に値上がりしていません。
材料屋さんは相当マズい状況にあると話していましたが、
実際どうなんでしょうか?」
とご質問を頂きました。

結論から申し上げます。

今回のウッドショックは終わりの見えない危機的な状況です

まずは、現状から整理していきましょう。

引用:IG証券「シカゴ材木 チャート」
https://www.ig.com/jp/commodities/markets-commodities/lumber
(最終閲覧日2021年5月24日)

上記は木材のチャートを示すグラフです。

見ての通り、2019年~2020年初頭と現在の価格を比較すると、
約5倍の値動きとなっております。

主にこの影響を受けているのはビルダー・工務店・住宅会社です。
受注した段階よりも原価が大幅にズレることが見込まれ、
工期が遅れるだけでなく、赤字物件も多く出ていることでしょう。

6~7月にもこの影響は一般消費者にも分かるレベルに表面化すると言われており、
今後は住宅価格の上昇や住宅供給の遅れが懸念されており、
こうした一連の事態がウッドショックと呼ばれます。

なぜ突然このようなチャートになってしまったのでしょうか?

過去にも90年と06年の2度「ウッドショック」は起こっているが、
その深刻度は比較にならないと発言する業界関係者もいらっしゃいます。

主に原因は2つあると考察されています。

理由その①:日本に木材を輸入させる手段がない
新型コロナによるロックダウンで海運業に携わる港の労働者が減少したため、
コンテナが世界中の港に滞留することになり、
世界的なコンテナ不足となっております。
そこで、米国と中国が世界中の港でコンテナの確保に走った結果、
両国へコンテナが集中し、
日本は木材を国内に輸送する手段がない状態となってしまったことが挙げられます。

理由その②:米国・中国に木材が集中している
まず、米国では歴史的な低金利で米国の住宅市場が活況です。
米国では在宅勤務に伴う郊外戸建てブームが起き木材需要が急増した結果、
木材価格が急上昇しております。
特に、米国西海岸沿いに位置するシリコンバレー付近のIT企業がどんどん地価の安いエリアに移転しています。
あのテスラ社がテキサス州に移転したのは衝撃的なニュースでしょう。
また、中国による木材の高値買い付けもございます。
中国経済は新型コロナからいち早く回復したことで高値で木材を買い付けており、
日本は中国に買い負けるようになってしまいました。

特に、理由②から考察すると、
今回の「ウッドショック」は先が見えないと言えるでしょう。
新型コロナの収束が見えないことに加え、
日本の経済的な地位の低下が大きく影響しております。

「日本は進んでいる」
「日本は先進国だ」
と思っていたのも束の間。

海外諸国から見れば、
「日本はここ30年ずっとGDPが横ばいで景気低迷している国」です。

よく「外国人労働者はなぁ・・・」
と仰られる業界関係者もいらっしゃいますが、
そんなことを言っている場合ではございません。

むしろ、今後日系企業が買収され、
「日本人は安くで働かせられてマジメに働くからいいよね」
と言われる時代が来てもおかしくありません。

また、屋根業界における影響は、
1. 葺き替え工事の際の原価値上がり
2. 元請けのビルダーの受注が減り、自社の下請け工事が減る
が挙げられます。

特に2は深刻な状況にあるでしょう。

ワクチンの集団接種により、
日本国内における新型コロナウイルス集団免疫ができたとしても、
今回のウッドショックは終わりが見えません

常々、
新築着工棟数の減少により、屋根工事業者のBtoC参入が求められる
と話をしておりましたが、
まさにその状態になっています。

とはいえ
「BtoCってどう参入したらいいの・・・?」
「成功している事例ってあるの?」
「集客ってどうやって集めるの?」
といったご質問を頂くこともあります。

船井総研 屋根ビジネスチームではそういった屋根工事業者様のお悩みを解決すべく、
経営者様限定の無料経営相談を実施しております。

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ぜひ、このご機会にご相談頂ければと思います。

それでは!また来週の金曜日に!

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