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契約直前で『お断り』される塗装営業マン必読 スキル【合意形成】について
こんにちは 船井総研の東海(あずみ)です。
「お客様との契約、なかなかスムーズにいかないんだよな…」
「いつも契約の直前で、お客様が迷ってしまう…」
そんなお悩みを抱えていませんか? 住宅塗装の営業では、お客様の**合意形成**が非常に重要になってきます。この記事では、なぜ**合意形成**が重要なのか、そしてどのように**合意形成**を進めていけば良いのかについて、具体的に解説していきます。この記事を読めば、お客様との信頼関係を深め、スムーズに契約へと導くためのヒントが満載です。特に、契約率を上げたいと考えている住宅塗装会社の経営者の方や、営業担当者の方は必読です。
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### 塗装営業における合意形成とは?
住宅塗装の営業において、「**合意形成**」とは、お客様が「この業者に任せたい」「この内容で工事を進めたい」と心から納得し、主体的に意思決定するプロセス全体を指します。単に契約書にサインしてもらうことではありません。お客様が抱える不安や疑問を解消し、私たちの提案する価値を深く理解してもらい、最終的にお客様自身が「これで良い」と感じる状態を作り出すことが、真の**合意形成**と言えるでしょう。
#### なぜ塗装営業に合意形成が不可欠なのか?
「**合意形成**なんて、当たり前じゃないか」と思われるかもしれません。しかし、住宅塗装という高額な買い物において、お客様は多くの不安を抱えています。
* **「本当にこの価格で妥当なの?」**
* **「手抜き工事をされないだろうか?」**
* **「どんな塗料を使うんだろう?」**
* **「仕上がりはイメージ通りになるの?」**
これらの不安を解消し、お客様が納得できるまで丁寧に説明し、疑問点をクリアにしていくことで、初めてお客様は安心して契約へと進むことができます。逆に、**合意形成**が不十分なまま契約を急ぐと、後々クレームにつながったり、最悪の場合、契約破棄という事態にもなりかねません。お客様の心に寄り添い、丁寧な**合意形成**を心がけることで、長期的な信頼関係を築き、リピートや紹介にもつながるのです。
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### 合意形成を促進する具体的なステップ
では、具体的にどのように**合意形成**を進めていけば良いのでしょうか。いくつかの重要なステップがあります。
#### 1. お客様の「本当のニーズ」を引き出すヒアリング
**合意形成**の第一歩は、お客様の表面的な要望だけでなく、「なぜ塗装を考えているのか」「どんな悩みを抱えているのか」といった、**本当のニーズ**を深く掘り下げるヒアリングです。
* 「色褪せが気になる」というお客様には、「なぜ色褪せが気になるのか?」「どんな家にしたいのか?」まで掘り下げて聞くことで、お客様の潜在的な願望や価値観を理解することができます。
* 例えば、「ご近所さんの目が気になる」という方には、美観を重視した提案が響くでしょうし、「光熱費を抑えたい」という方には、遮熱・断熱塗料のメリットを強く訴求できます。
お客様が何に価値を見出し、何を求めているのかを明確にすることで、よりパーソナルな提案が可能になり、お客様は「自分のことを理解してくれている」と感じ、信頼感を抱きます。
#### 2. 分かりやすい言葉で「価値」を伝える
専門用語ばかり使って説明していませんか? 塗装業界には多くの専門用語がありますが、お客様にとってはチンプンカンプンな場合がほとんどです。
* 「アクリル」「ウレタン」「シリコン」「フッ素」といった塗料の種類も、それぞれの特徴やメリット・デメリットを**お客様にも理解できる言葉**で伝えることが重要です。
* 例えば、「この塗料は、まるで車のワックスのようにツヤツヤで、汚れが付きにくいんですよ!」といった具体的な例えを用いると、お客様はイメージしやすくなります。
単に塗料の性能を羅列するだけでなく、それがお客様の生活にどのようなメリットをもたらすのか、例えば「これで〇〇年間、安心ですよ」「光熱費が年間〇〇円削減できます」といった具体的な**価値**を伝えることで、お客様は提案を受け入れやすくなります。
#### 3. 複数の選択肢とそれぞれの「理由」を提示する
お客様に「選ぶ」という行為を通じて、主体的に意思決定を促すことも**合意形成**には有効です。
* 例えば、予算や希望に合わせて、3つのプラン(例:スタンダードプラン、ハイグレードプラン、エコプランなど)を提示します。
* それぞれのプランについて、使用する塗料、耐久年数、費用、そして「なぜこのプランをおすすめするのか」という**理由**を明確に説明します。
* 「スタンダードプランは費用を抑えたい方におすすめですが、耐久性は〇年です。一方、ハイグレードプランは初期費用はかかりますが、耐久性が長く、メンテナンスの手間が省けます」といった形で、メリット・デメリットを正直に伝えることで、お客様は自分にとって最適な選択肢を見つけやすくなります。
#### 4. お客様の疑問や不安に徹底的に寄り添う
お客様からの質問や不安には、どんなに小さなことでも真摯に耳を傾け、丁寧に答えることが不可欠です。
* 「工事中は洗濯物が干せないの?」
* 「職人さんはどんな人?」
* 「もし途中で追加費用が発生したら?」
このような質問には、曖昧な返答ではなく、具体的に「はい、〇〇の期間は干せなくなりますが、〇〇の対策をします」「弊社の職人は皆、〇〇の資格を持ち、近隣への配慮も徹底しております」といった形で、**お客様の不安を払拭する**ように努めます。
#### 5. 契約前に最終確認と「不安点の洗い出し」を行う
契約の直前には、これまでの説明内容を再度確認し、お客様に「何か他に疑問や不安な点はございませんか?」と問いかける時間を設けます。
* お客様が話しやすい雰囲気を作り、些細なことでも聞き出せるように促します。
* ここで出てきた疑問や不安に対して、再度丁寧に説明し、**お客様が完全に納得するまで**時間をかけます。
* 「これで本当に大丈夫ですか?」と念押しすることで、お客様は「きちんと自分の意見を聞いてくれている」と感じ、安心して契約へと進むことができます。
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### まとめ
住宅塗装の営業において、**合意形成**は単なる契約手続きではなく、お客様との信頼関係を築き、長期的なお付き合いをしていく上で最も重要なプロセスです。お客様の真のニーズを理解し、価値を分かりやすく伝え、選択肢を提示し、そして何よりもお客様の不安に徹底的に寄り添うことで、お客様は心から納得し、安心してあなたに工事を任せてくれるでしょう。
**合意形成**を丁寧に行うことで、クレームを減らし、お客様からの紹介を増やし、結果として会社の業績向上にもつながります。ぜひ、今日からあなたの営業スタイルに**合意形成**の視点を取り入れてみてください。
ここまでお読みくださいありがとうございました!次回もお楽しみに!
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