船井総合研究所 住宅不動産専門コンサルティング 住宅不動産コンサルティング.COM塗装・塗り替え
ビジネス

足場レンタル業界に参入すべき理由とは?建設業の現状課題などを踏まえ解説

 

ポイント1:人材不足・採用難は「工事で稼ぐ」ビジネスの変容をもたらす

足場工事に限らず、日本全国どんな業界でも人が足りません。
なぜ人が足りないかという要因を挙げていくと枚挙にいとまがありませんが、いくつかのポイントを上げるとすると…

①職人のなり手がいない
われわれの若い頃は、学校を出たら職人になって一発稼いで「良い車に乗る」のがステータスという時代もありました。
高卒でも手に職をつければ、大卒のサラリーマンより手取りが良くて、そうすると良い車を買って、車もイジって、女性にもモテて・・・
そんな昭和の時代は今は昔。

稼いだお金はスマホゲームに課金か通信量に消えていく。
車はおろか免許すらも取らないか、車に乗るなら「動けばいい」
そもそもそんなにお金を稼ぐことに価値を感じないし、危険を冒してまで稼ぐなんて・・・
そんな時代になりました。

そもそも職人のなり手がいないのが人材不足・採用難の一つの要因です。

②技能実習生も限界がある
これまで外国人技能実習生で人材を確保してきたという会社もあることでしょう。
コロナで技能実習生が入ってこなくなった上に、技能実習生制度そのものも改正が予定されています。

そもそも技能実習生で手元は確保できたとしても、肝心かなめの職長が育成できていなければ工事班も組めないという現実に直面しているところも少なくないのではないでしょうか。

③労働力人口の減少
そもそもの、そもそもで言えば、日本の労働力人口自体が減っていっています。
内閣府「令和3年版高齢社会白書」によると、2020年の生産年齢人口(15歳~64歳)は約7400万人。
これが2030年には約6800万人まで減少すると試算されています。
2020年から2030年までの10年間で、600万人もの労働力人口が減少するとの見立てです。
そういう時代なんだと割り切って考えないといけないということでしょう。

そんな風にいくつかの要因が重なり人材不足・採用難の状況となっているわけですが、
その状況でこれまでと同様に「工事で稼ぐ」事業形態を維持することが可能でしょうか?

そもそも工事の体制が作れないのに「工事で稼ぐ」ことがこれからも可能なのか、真剣に考えないといけない時代になっているのだと思います。

ポイント2:繁忙と閑散の差が「モノで稼ぐ」ビジネスを生み出す

地域によっては、季節によって繁閑の差が大きいという会社もあると思います。
冬季は雪が降るので工事の計画が入らない。
雪はそんなに降らないものの、天候が読めないので工事件数がガクンと落ちる。
そうした繁忙と閑散を毎年繰り返しているというのは、北海道・東北や日本海側の地域の会社であれば、半ば当たり前のことかもしれないですね。

自社で使う足場材料や仮設資材が繁忙期には出払ってしまうものの、閑散の季節にはヤードに山と積まれて寒風にさらされている。
それはすなわち、冬季は売上がガクンと落ち込み、あっという間に損益分岐点を割り込んでしまうことを意味します。

12月から3月くらいまでは固定費をカバーできず、営業赤字の期間として覚悟し、4月から11月くらいの繁忙期で通年黒字となるだけの貯金をつくらないといけない。
ある年は順調に貯金が積み上がって通年で黒字を確保できたと思ったら、またある年はせっかく積み上げた貯金を食いつぶして通年でプラスになるかどうかギリギリの戦いを強いられる。

そんなとき、経営者なら誰もが思うのが、次のようなことではないでしょうか。
「遊休資材が勝手に稼いで来てくれたらな~」

季節による繁閑でなくても、もっと長いスパンで見た繁閑もあるかもしれません。
以前はフルに出払っていた資材が、近年は在庫としてヤードに置かれている量が年々目立つようになってきた・・・

1年のうちの繁忙⇔閑散であれ、数年にわたる繁忙⇔閑散であれ、その差が遊休資材を生むことに変わりありません。
そうした繁閑差がレンタルという「モノで稼ぐ」ビジネスへとつながっていくのです。

ポイント3:ストックビジネスを事業ポートフォリオに組み込む

経営者のみなさまであれば、ストックビジネスとショットのビジネスの違いはお分かりだと思いますが、いちおう下記しておきます。

ストックビジネス:1件1件は少額でも長く続く積み上げ型のビジネス形態
ショットビジネス:通常の工事など一般的なビジネス形態。当たれば大きいが、外れるとこれまた大きい。

これまで建設業ではショットビジネスが圧倒的に多かったと思います。
一部の定期的・継続的なメンテナンスなどはストックビジネスと言えますが、ほとんどが工事案件で受注できるか失注するかで業績が大きく変わってきます。

工事案件のビジネス公式としては、

工事売上金額=工事案件数×見積り率×成約率×平均単価

案件数が多い年、あるいは受注が決まる(=成約率が高い)年は業績がいいですが、逆に振れると業績が悪化してしまう。
そんな凸凹を繰り返していると思います。

そんななか、既存事業はショットビジネスであったとして、自社の事業の中にストックビジネスを組み込めないかと考えるのは、感度の高い経営者であれば考えることでしょう。
足場レンタルのビジネス公式は、

レンタル売上=稼働顧客数×顧客あたり売上

顧客を開拓していけば稼働顧客数は積み上げ型で増加していきます。
レンタルの顧客あたり売上はおおよそ@100万円で見込みます。
工事の平均単価と比べると小さく感じるかもしれませんが、顧客を積み上げていくので手堅く読むことができます。

足場レンタル事業に参入するということは、自社の事業ポートフォリオにストックビジネスを組み込むことだと考えることができます。
そうした意味でも、足場レンタルへの業態転換を考える契機としていただくと良いと思います。

今回のコラムでは「なぜいま足場レンタルへの業態転換が必要か?」というテーマでお送りしてまいりました。
前々号の安全衛生規則の改正、前号の足場工事・足場レンタルの時流と合わせて、自社の事業構造をあらためてご検討されるきっかけになれば幸いです。

足場工事・足場レンタルを巡る環境は「待ったなし!」だと思います。

メルマガ登録
財務面でのお悩みを解決!無料レポートダウンロード