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塗装業界の“人材採用”と“業績アップ”の相関性
こんにちは!
船井総研、外壁塗装コンサルタントの伊藤です。
本日は塗装会社における「人材採用と業績アップの相関性」についてお伝えします。船井総合研究所では、135社を超える塗装会社様の業績アップコンサルティングを手がけておりますが、企業の業績レンジごとにさまざまな課題があると考えております。
特に、外壁塗装といった労働集約型のビジネスにおいては、「営業社員の数」と業績は相関関係にあることが多いです。
企業経営の最初の段階において、それほど多くの人手が必要ではなく、認知度を高め、見込み客を集めるという「集客」が課題となります。しかし、社員が増加するにつれ、質的な成長といった面で「営業力の向上」や「企業の仕組み化」が必要になってきます。さらに、店舗あたりのビジネスモデルが完成を迎えると、出店数や看板設置などの店舗の課題へとシフトしていきます。
事業意欲が高い経営者の場合は、「集客」こそが業績アップの命題であることが多かったのですが、最近では様相が変化しています。
具体的には、以前は「店舗出店さえすれば人の採用は容易だったが、今は店舗出店しても人が採用できない。採用してから出店しないと投資がペイできない計画になってしまう」というケースです。これは、業績アップの意欲の高い経営者であればあるほど敏感で、「出店・業績アップ」には「人材採用・定着・教育」の話題がつき物となりました。
つまり、少子高齢化・人口減少社会を前提にした業績アップ手法においては、「マーケティング戦略」「ビジネスモデル発想」以上に「人材採用戦略」が重要視されるようになりました。
現在、塗装会社のコンサルティング先には、年間目標数値の中でも、「社員の定着率」「期初と期末の人員数」をしっかり把握するようにしていただいております。
すこしだけ乱暴な言い方をすると、今までは「出店数・集客数」さえ担保しておけば、人は集まるし、業績アップは比較的容易でした。ただ、業績アップ意欲の高い経営者ほど「少数精鋭・大量離職」を厭わないパターンも多く、業績アップの歩留まりが鈍化しています。
「人は辞めても、また採ればいい」という時代は終焉しました。
採用に必要なコストもどんどん高騰している近頃です。「見込み客を集める」よりも「社員が集まる会社」という観点で経営を行っていく方が、持続的な成長を実現しやすい時代になっています。
ぜひ、労働集約型ビジネスを手がける業績アップ意欲の高い経営者の方ほど、人材の「採用・定着・教育」に注目した戦略を組み立てていただきたいと思います。