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2020 年05 月28 日(水)
分譲住宅ビジネス研究会2020年5月度例会
2020 年05 月28 日(水)
開催日 :2020 年05 月28 日(水)
開催場所:オンライン開催
2020 年05 月28 日(水)に「分譲ビジネス研究会2020 年05 月度例会」が開催されました。
05 月度例会は新型コロナウイルス感染拡大防止のためZoom を使用したオンライン開催となりご参加
頂いた皆様には大変お手数をお掛けしましたが、当日は大いに盛り上がり見せた会となりました。
ご参加頂いた皆様、誠にありがとうございました。
今回の例会は
◆第1 講座(船井総研講座)
◆情報交換会
◆まとめ講座(船井総研講座 砂川)
の3 部構成で開催されました。
今回はその内容をレポートとしてお伝え致します。
【第1講座】
第1 講座は「新型コロナを受けての全国市場動向と今後の対策」と題しまして、
船井総合研究所 不動産支援部 チームリーダー シニア経営コンサルタント
よりお話させて頂きました。
新型コロナウイルスの影響で様々な業界でダメージを受けている中で、分譲住宅会社の市況としては、
〇 面談率の低下による新規面談数の低下
〇 申込キャンセル数増加による契約数の低下
などが散見されますが、その一方で、他業界や注文会社と比べ、通常通りの結果を残す会社も多くあります。
● 非常事態宣言解除により一定数市場は回復するがすぐには戻らない。
● コロナの全国的な第二波や各地でのクラスター等により外出自粛の風潮が再燃される可能性もある。
本講座ではそんな状況下における今後の対策について、ご説明しました。
今回の一件を受け、全国でもオンライン商談を取り入れる会社様も多くありました。
しかし、その現状は、反響は微増(反響の間口は増える)だが、来場なしで契約まではいかない。
オンライン商談を取り入れる上での活用のポイントは大きく4 つあります。
① WEB~オンライン相談の問合せがあった場合店舗来場に誘導
②資料請求、会員登録客の電話掛けで直接来場を断られた方は初回接客をオンラインで実施、そこから次回来場・案内に繋げる
③契約後の打合せで活用
④お客様と営業はリアルで接客、上司がオンライン接客で同席
オンライン商談の活用は集客の間口を広げる、商談の進行を効率化させるなどのメリットがある一方で、
やはり契約となるとお客様との対面での商談が重要となります。
しかし、営業社員の教育面においては非常に画期的な施策の一つとなるため、今後の営業社員の育成
には十分に活用していけます。
販売に関して
〇 反響数増加の施策
① 広告費を下げない
‣03 月~05 月にかけて反響数を落としている会社は広告費を下げている会社
‣チラシを辞めるのであれば、その分WEB 等に投下
② WEB 集客が中心だが、ポスティングも重要
‣自社サイトおよびポータルサイトなどのWEB 集客強化
‣物件周辺の賃貸アパートへのポスティングも大切
‣WEB 上の物件案内動画を強化し始めている会社もでてきている
③ OB 客、紹介活動の強化
‣通常、契約時に紹介カード配布&説明
‣過去1 件でも紹介をくれたことのあるOB 客に訪問、マスク配布
‣過去客全件にDM&電話掛け
〇 面談率UP の施策
面談率が低下している要因としては、お客様自身のコロナ感染への不安や今家を買う必要性を感じてい
ない、また漠然とした不安を感じていることが挙げられる。そこで必要な対策としては以下の通りである。
① コロナ感染対策
‣会社、店舗として感染予防対策を徹底し、WEB やチラシ上で画像・イラストを交えて安心を訴求す
る。また、オンライン面談なども活用し、集客の間口を広げる。
②今・家を買う必要性の訴求
‣基本的に「家を買いたいか」「いつ買うか」「何を買うか」「どこで買うか」の4つの納得を得ることができ
れば契約に繋がるわけだが、コロナの影響もあり、平常時よりもお客様が今・家を買う必要性を感じてい
ないので、電話の段階で「家を買う必要性」「今買う必要性」について十分に納得させ、来場に繋げる必
要がある。
〇 申込率を高めるために
① 会社としての仕組化
‣営業フロー、ツールの構築
‣見本となる営業社員のロープレを撮影した動画マニュアル作成
‣営業ロープレの徹底
② 契約率の高い営業社員ができるだけ多くの商談に関わる
‣案件の割り振り(次アポが多い営業の新規取得が少なくなりがち)
‣案件対策会議(若手の案件の進め方を上司が指示)
‣商談中の同席(直接同席or ビデオ会議システムを用い遠隔で実施)
‣同席ができない場合は商談中に事務所もしくは電話で上司に相談
このような取り組みの中でまずは面談対営業率20%、その先は30%を本気で目指す体制づくりが必
要となってくる。
〇 申込キャンセルの防止
申込頂いたお客様を契約まで繋げるためにはとにかく初回面談から契約までの期間の短縮化が必須とな
る。第二波、クラスター、非常事態宣言再発例等が起きた場合、お客様の購入意欲が下がりキャンセル
や購入延期が増えるので、そうなる前に先手先手で契約を取り切る。
① 契約期間の短縮
‣平日商談の活用、次回アポを一週間先に限定しない
‣申込から契約は1 週間以内(→事前審査の結果が出る前に、契約日の設定をする)
② 事前審査の早期取得
‣初回案内時に申込取得につながらなかった場合、次回別物件での案内とともに事前審査の実施を
促し、物件案内当日もしくは遅くとも翌日には源泉等も預かる
仕入に関して
① 4 月は様子見で仕入を抑えていた企業も多かったが、市況を見て仕入数を元に戻している企業が多い
② 長期在庫懸念物件に関しては思い切って値下げ=回転率を重視
③ 非常事態宣言解除に伴い、業者訪問、電話掛けの数を増やす
④ 注文業者の条件外し物件等、レインズ、ポータル物件の値交渉で仕入も増加中
商品に関して
① 不況期は低単価の住宅が売れる(ローコスト分譲はチャンス)
‣公務員等比較的高所得者も分譲に流れやすい。
‣原価コストダウン実施の好機(7 月以降の例会で検討中です)
‣内容地方都市中心部の3 階建て、2LDK も分譲も戦略の1つ
以上のことを弊社コンサルタントからお伝えさせて頂きました。
今回のような不況期こそチャンスであることを忘れてはならない。コロナ以前と同じ行動では契約数減少は
必至、コロナ対策は万全に、正しい行動量と質を徹底、また、デジタル活用でより生産性の高めることが
非常に重要となってきます。
【情報交換会】
分譲ビジネス研究会では初の試みとして、オンラインによる情報交換会を行いました。
今回は「新型コロナを受けての現状と今後の取組み」というテーマで進行させて頂きました。
全国的な新型コロナを受けての現状としては、
‣反響数は減少。一方で、自社サイトやポータルサイトでの資料請求数は微増している。
‣コロナの感染状況により、あまり感染者数の多くない地域ではあまり影響は出ていないが、全国的には面談率も減少している。
‣ハウスメーカー購入者層が建売に流れてきている傾向がある。
‣申込キャンセルによる契約数の減少が多少みられる。
‣仕入れに関しては、04 月~05 月は仕入数を抑えている会社が多い。
このような現状の中でそれぞれの会社様で行われている対策としては以下のようなことが挙げられた。
‣コロナウイルス感染対策の徹底
‣WEB 上でのVR 活用した物件紹介
‣新たな生活スタイルや働き方に照準を合わせた商品戦略
‣デジタル活用による集客・営業戦略
以上のようなことを会員様同士、お話されました。
参加された皆様から活発な質問が飛び交い、非常に盛り上がりを見せた情報交換会となりました。
【まとめ講座】
まとめ講座は船井総合研究所 不動産支援部 グループマネージャー 砂川正樹よりお話させて頂きました。
今回の一件を受け、ターゲットを見直した商品戦略であったり、デジタル活用した集客戦略・販売戦略の
重要性を改めて実感したかと思います。
販売に関して
① 反響数の増加に向けた対策
⇒ 6 月以降販促コストの山をつくる、WEB 中心の販促、VR/動画活用
② 面談率の上昇に向けた対策
⇒ 安心訴求と過去客対応、リアル面談ファースト
③ 申込率の上昇に向けた対策
⇒ ツール整備、エース社員の同席、商談前後の徹底打ち合わせ
④ 契約率の上昇に向けた対策
⇒ 早期契約アポ、平日商談
仕入・商品に関して
① 仕入の対策:引き続き在庫回転重視
② 商品の対策:建物原価の見直し、ターゲットを変えた建売商品
また、時代の転換期にこそ、経営者・事業責任者としての素早い経営判断が求められます。
素早い経営判断をする上では、
〇 正しい情報を取得する
〇 取得したデータを整理する
〇 整理したデータをリアルタイムで共有する
これらの事を実践し、より良いリズムを作る必要があります。そのためには、データを資産化して経営に関す
る全ての情報を1 つにまとめる経営管理システムの構築するのはマストです。
つまり、データを資産化し、高回転経営で経営効率を高めていかなければなりません。
データを資産化した高回転経営のポイントとしては、
‣情報の一元化
‣情報の見える化
‣ペーパレス化
今後、より業績を伸ばしていくためにデジタルシフトやDX(デジタルトランスフォーメーション)化に是非と
も経営者の方は思い切って舵をきって頂きたく存じます。
次回例会は、2020 年07 月14 日(火)船井総合研究所東京本社またはWEB セミナーで開催致
します。
既存の会員様はもちろん、皆様のご参加を一同、心よりお待ち申し上げます。
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