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【反響率が上がる?!】 所有者の気持ちを汲み取った空き家活用提案

皆様、こんにちは!
いつも土地活用コンサルティングコラムをお読みいただきありがとうございます。

猛暑日が続く夏も終わり、一気に涼しくなりましたね。
気温の変化などで体調を崩さぬよう、ご自愛ください。
風邪だけでなく、腰痛なども気温の変化に左右されるみたいです。

さて、今回は、空き家活用のお得な情報をお届けいたします。

【目次】
1.空き家問題はどう認識されているのか?
2.空き家所有者からの反響率が低い理由
3.所有者の気持ちに応える術はあるのか?
4.まとめ

【空き家問題はどうなっているのか?】

“空き家”は近頃、不動産業界だけでなく、一般人もよく耳にする言葉になってきました。
・自分が住んでいる街でよく空き家を見かけるようになった…
・子供のころに駄菓子を買いに行った活気あふれた商店街がシャッター商店街に…
・自治体のはたらきかけによって、空き家を活用したイベントが開かれている…

地方都市でこのような言葉を聞いたことがありませんか?
しかし、一般人からも注目されている空き家問題は、地方に限ったものではなくなってきました。

9月28日に朝日新聞にこんな見出しの記事が掲載されました。
「世田谷に空き家5万戸の衝撃 2割以上が市場に流通せず」
世田谷区は東京都内なので、住戸数が多く、割合が低くとも空き家数で認識するともちろん多くなります。
しかし、今回私が言及したいのは、「2割以上が市場に流通せず」という部分です。

俗に言う「空き家」というのは、以下の4種類に分けられています。
(1) “二次的住宅”:別荘などのように、年間を通して数回しか使われていないが、しっかり管理されている物件
(2) “賃貸用住宅”:入居者の入れ替わりのタイミングで一時的に空き家になっている、いわゆる「空室物件」
(3) “売却用住宅”:売買のタイミングで一時的に空き家になっている、いわゆる「売却物件」
(4) “その他の住宅”:年間を通して人が住んでおらず、今後住む予定もなく、管理が滞っている物件

朝日新聞の見出しにもあった「市場に流通」しているのは、上記の(2)と(3)の物件です。
しかし、(4)の物件は、賃貸も売却も使い道のない、本当に“放置された空き家”になっています。
「賃貸用の物件が埋まりやすい」と言われている都内(世田谷区)でも、
空き家の24%が“放置された空き家”になってしまっています。

このような状況を受けて、住宅・不動産会社様は、もちろん、黙っておりません。
昨今、多くの不動産業者様は、【相続された物件の登記簿】をあげて、
所有者に対して【買取チラシ】or【売却チラシ】を発送しております。
私もこのようなチラシを受け取ったことがあります。

【空き家所有者からの反響率が低い理由】

では、上記のようなチラシを受け取った所有者さんはどのような気持ちで封筒を見てますでしょうか?
具体的な状況を想像しながら見てみましょう。

□状況1:地元(今は住んでいない地方)の不動産屋さんからポストに封筒が入っている
 ⇒所有者さんの考え:「この会社と今まで関わったこともないし、名前も知らない。何かのチラシだろうからこのまま捨てちゃえばいいや」
  所有者さんの行動:中身を見ずにそのまま捨ててしまう
□状況2:地元の不動産屋さんからポストに封筒が入っていた。中身を確認したら、相続した物件の買取のチラシだった
 ⇒所有者さんの考え(1):「想い出が詰まった実家を売るわけない!」
 ⇒所有者さんの考え(2):「空き家じゃなくて、これから別荘として使うかも!」
 ⇒所有者さんの考え(3):「解体した方が高く売れるのはわかるけど、解体費用を払うぐらいなら持ち続ける」
  

私もいくつかの不動産会社様のお話を聞きましたが、このようなチラシの反響率は非常に低いとのことです。

上記のような所有者さんの気持ちは単なる私の憶測ではありません。
国土交通省が実施した“空家実態調査”の中には所有者さんの気持ちが集計されております。

上記の表の通り、「所有者が空き家を空き家にしておく」=“放置する理由”の
2番目に多いのが、「解体費用をかけたくないから」なのです。
また、「リフォーム費用をかけたくないから」という理由も合わせれば、
実に過半数の所有者が空き家にお金をかけたくないということわかります。

総合して考えると、多くの空き家所有者はチラシを送られても、「ほっといてくれ」と思っています。
だからこそ、上記のようなチラシに対しての所有者からの反響率が低いのです。

【所有者の気持ちに応える術はあるのか?】

とにかく自分が持っている空き家に費用をかけたくない所有者の気持ちに応える術はないのか?
解体費用を無くしたり、助成金を適用したりすることはできないのか?

所有者の気持ちに応える方法は二つあります。
(1) 買取価格に解体費用を含める=買い取った側が費用を負担する
(2) 空き家の増改築や解体費用に対して出る助成金を案内する
(3) 今、少しの費用をかけて動かないと、後世も損することになることを伝える

上記の(1)は、「所有者を損させない」という取り組みの見せ方としては素晴らしいです。
しかし、それでも民間の一企業がやっていることに過ぎません。
では、(2)の【行政からの解体費用に対する補助金が出る】となったら、いかがでしょうか?
「行政が補助してくれるなら…」、「地元への恩返しになるかもしれない」、と考え、反応する人が増えます。

また、(3)は、「現所有者のご子息も金銭的な負担がかかる」・「資産価値がどんどん下がる」・「維持管理費が高くなる」
などといった、売却・活用しないデメリットを所有者に伝えることによって、行動を起こさせることがあります。

所有者へ発送するチラシは、【行政からのリフォーム・解体に対する補助金】=(2)、および、
【特定空き家に指定される危険性】=(3)を全面的に打ち出したチラシが効果的ということです。
このようなチラシを発送した会社様は、以前発送していた“買取チラシ”より反響率が2倍に上がったとのことです。

では、(2)のような助成金が皆様のエリアにもあるのでしょうか?
全国全都道府県の全市区町村にあるとは考え難いのですが、
多くの行政は今空き家問題に悩まされているため、何らかの空き家に対しての助成金を出しているところが多いです。
下記が一部の地域の助成金のご案内になっております。

皆様の地域にもこのような補助金があるかどうかを、ぜひご確認下さい!
弊社でも上記の補助金について皆様のエリアについてお調べすることが可能ですので、
お気軽の下記のバナーをクリックしてお問い合わせください!

【まとめ】

今回は、「空き家所有者からの反響率を上げる」ことをテーマにコラムをお届けいたしました。
空き家所有者の「費用をかけたくない」という気持ち理解した上でのチラシ作り、および、その後のアプローチについて書かせていただきました。

弊社(株式会社船井総合研究所)では、所有者へのアプローチのみならず、
■ 空き家の効率的な発掘方法
■ 空き家所有者の高確率な特定方法
■ 空き家所有者への活用提案方法
などと、空き家活用や空き家の仕入れについての詳細なコンサルティングを実施しております。

◇ 【空き家】という市場に参入してみたいが、上手くいくか不安…
◇ 空き家の買取は既に行っているが、反響率がイマイチ上がらない…
◇ 効率的な空き家の発掘方法がわからない…

上記の悩みを少しでも感じたことがある方は、ぜひ一度お問い合わせください。