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リフォーム

【連載】工務店・リフォーム会社向け「金額で選ばれない」営業のコツ①

価格勝負にならないための営業のコツと営業対策トーク

今回は主に増改築リフォームを得意とする工務店・リフォーム会社様向けに、 大手量販店やローコスト系リフォーム会社との相見積時に「価格勝負にならない」ための営業対策トークについて整理していきます。

この記事のポイント

  1. 価格以外の「判断の基準づけ」をしよう
  2. 基準づけのタイミングは初回商談時
  3. 相見積時に押さえておきたい「すぐ使える対策トーク」

 

営業のコツ1.価格以外の「会社選びの基準づけ」をしよう

まず当たり前のことですが、「リフォームはどこに頼んでも中身はほぼ一緒。違うのは価格だけ」と考えているお客様に対して、価格以外の自社のメリットやプラン・仕様の説明をしても思うような成果には繋がりません。ですから価格勝負の営業にならないためには、お客様がリフォーム会社を選ぶ際の判断基準として「価格が安い会社」以外のものを持っていただかなければなりません。そしてここでお客様に持っていただく判断基準は、自社が競合に対して優位に立てるもの(例えば、自社の強みとして「地元で50年以上続く工務店」という要素があるならば、「地元で長く事業を続けている会社に頼む方が良い」という会社選び基準)であることが理想です。 つまり価格勝負にならない営業を実現するためには、

  1. 信頼できる第三者(リフォームのプロ)としてお客様が最も良い会社選びをするための判断基準を教える
  2. その考え方と判断基準でリフォーム会社選びをすることにお客様が納得する
  3. 新しい判断基準で会社選びをしたら結果的に自社がお客様にとっての「良い会社」の一つに当てはまる

という流れを作ることが大切なのです。

営業のコツ2.基準づけのタイミングは初回商談時

お客様の会社選び基準が最も変わる可能性が高いのが一番最初の商談のタイミングです。これが2回目以降、見積提出時などになると、どれだけ「価格だけで選ばないようにしましょう」と力強く説得したところで、お客様からすれば「他社より金額が高い言い訳」にしか聞こえなくなってしまいます。繰り返しますが、タイミングは初回商談の時です。まだこちら側が営業としてリフォームを提案するフェーズに入る前、お客様の想いや要望を理解するためのヒアリングをしている段階であれば、リフォームに精通した第三者的意見として話を聞いてもらうことができます。ただし、リフォームの素人であるお客様からすれば、最初の比較基準は一番わかりやすい「価格」であるのは当たり前です。そこを否定せずに、「その他にも大切にしなければいけない基準としてこんな事がありますよね?なぜならばこういう理由があるからです。」と伝えてあげるのがポイントです。

例)

「ところで、お客様は今回のリフォームで当社も含めて複数の会社様でプランやお見積りを比較されたりなさいますよね?それ自体はとても大事なことで、私たちもぜひ比較して、納得して選んでいただきたいと思っています。」

「私たちもお客様のご期待を超えられるように一生懸命ご提案させていただきたいとおもっておりますので、最終的に会社をお決めになる際の判断基準としてはどんなことを大事にしたいとお考えでしょうか?もちろん価格は大事ですし、そこは当社も適正価格で精いっぱい頑張らせていただきますが、それ以外にも大事な事ってあると思うんです。」

「例えばお客様がよく言われるのが、工事後のアフター面・保証面がしっかりしているか?とか、きちんと丁寧に工事してくれる職人さんを使っているのか…等ですね。その点はいかがでしょうか?」

「…やっぱりそうですよね。せっかくお金を出してリフォームするわけですから、お金は当然のこととして、それよりもアフターや保証をどれだけしっかりしているのか?そして工事の仕上がりは大丈夫か?といった安心の部分がどうかという比較が大事ですよね。」 ※ここが判断基準の上書きになっている!

初回の商談時であれば、このような流れで自社の売り込み感を出さずに自然にお客様の判断基準を自社寄りに持っていくことも可能です。

営業のコツ3.相見積時に押さえておきたい「すぐ使える対策トーク」

上記の基準づけは相見積対策の基本中の基本ですが、その他にもよく使われる対策トークをいくつかご紹介したいと思います。

□「最初にお伝えしますが、ウチの見積りは他社と比べて決して安くはありません。」

最初の段階で「自社の見積書を、他の価格勝負の会社と同じ物差しで見ないでくださいね。」という基準づけのやり方です。さらに、なぜ自社がそういう見積金額になっているのかという理由付けとして「私たちも以前は“出来るだけ安く”という方針でお客様に提案してきたのですが、最終的な仕上がりでお客様から不満の声やクレームを頂くことばかりでトラブルが非常に多かったんですよね。」などのようなエピソードを添えるとさらに説得力が増します。

□「見積書の金額が安いからと言っても、見積書の金額=最終的な請求金額ではないということです。」

リフォーム業界のよくあるトラブルとして「工事が始まってからあれもこれも追加で請求」という実態があることをお客様に伝えるとともに、「その安い見積は本当に必要な工事が全部含まれたものですか?本当に建築知識のある人(会社)でないと、実は大事な作業や材料を見落としたまま見積を作ってしまうこともありますからね。見積書は総額だけではなく詳細な項目や、その金額になっている理由をしっかりと聞いて比べてくださいね。」という基準づけをします。

□「商談している最中に金額を10%、20%と値引きしていく会社にはご注意ください。」

こちらは相見積もり先が最後の駆け引きで大幅値引きによるクロージングをしかけてくる場合に対しての対策です。「その場で10%も20%も値引きできるということは、じゃあ最初に提示した見積書の金額は何だったの?という話になりますよね。そのような根拠のない見積をしてくる会社にだけは十分気を付けてください。その場で大幅値引きできるということは、もともとそれほど高い利益を乗せていたか、または必要な作業や材料をしっかりと拾い出していないずさんな見積であるかのどちらかです。」といった話を、競合対策としてではなく、あくまで「お客様が正しい業者選びをするための判断基準」の一つとして伝えて上げると良いでしょう。

 

工務店&リフォーム会社が「金額で選ばれない」営業のコツ まとめ

このように、価格で受注する営業から、自社の強みを正しく理解・共感していただいて受注する営業にレベルアップすることができれば、単純な契約率だけでなく粗利率も改善して生産性を高めることに繋がります。 「価格負け」という最大の障壁を、ぜひ綿密な初回訪問&対策トークで乗り切りましょう!