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天国と地獄。景気が良い今に備える「土地活用の新商材」
「景気がいいなぁ。」
そうお感じの建設会社さんは今、多いのではないでしょうか。
現に、2025年の建設投資予測(建設経済研究所RICE)は引き続き「増加」。とりわけ民間非住宅においては5年連続のプラス成長で、オフィス、店舗、倉庫、工場などが堅調です。
コロナ不況だった2020年のマイナス22%を考えれば、まさに絶頂。天国と地獄です。
そんな中先日、2年先まで受注残90%の絶好調な建設会社(売上60億)の会長から、新しい土地活用商品を探しているということでご相談をいただきました。
「土地活用業界の地域一番企業が持つ最大の課題感」がいったい何なのかを尋ねてみたところ、こんな言葉が返ってきました。
「仮に今の主力商品が売れなくなったとしたら、それを1つでリカバリーする商品は無いので、最低でも3つは必要なんです。でもまだ1つしか見つかってない。それも10個くらい色々調べたうちの1つです。そういう新しいネタは自分しか見つけてこれないし、ちゃんと形になるまで丸2年かかる。その間世の中がどうなるかは読めない。振り返れば、アパートの不況期に何とか生き残れたのは、余裕がある時に新しい情報を集めまくっていたからだと思うんですよね。だから今日、来てもらいました。」
とのことでした。
「余裕がある時に」という言葉にはハッとさせられます。私自身も含め、実際のところはなかなか行動に移せていないという方が、ほとんどではないでしょうか。そもそも自分(自社)が得意とする主力商品が売れなくなる未来があまりにも想像し難い、というのが本音ではないでしょうか。
ちなみにこの会社は2年前、主力事業の1つだった注文住宅の事業から手を引いています。社長は営業の前線から身を引き会長職となり、現社長以下に主力の土地活用商品の販売に最大注力させ、受注残をつくれているうちに自らが土地活用の新商品や新規事業の探索に時間を割いているのです。
好景気の好調企業こそ、選択と集中を実践していることに頭が下がります。こうなると業績悪化の原因は景気の良し悪しにあるのではなく、景気の良い時に次の準備を怠ってしまうことにあると言えそうです。
この会社は来年から2つ目のリカバリー商品としてトランクルーム建築をスタートします。代り映えがしにくい土地活用に真新しい商品で新たな顧客を引き付けたいという狙いと、現在の高単価な主力商品では売上に繋げられないミドル層にアプローチしたいという考えからです。
これに限らず船井総研では、年間を通じて様々なセミナーを開催しています。最近はトレーラーハウスや民泊、RCマンション、畜舎建築などの変わり種も出てきました。こうした新商品が次の不況を耐え抜く心強いアイテムとなることを切に願っています。